「しまだい」ってなんだろう?

IMG_4971s 神栖市歴史民俗資料館で見た、謎の風習「しまだい」の話。

IMG_4971s  神栖市の「しまだい」というのは、このスケッチのようなもので、お膳の上にお米(炊く前の白米)で山を作って、そこに大根で作った鶴、カボチャで作った亀と、松や竹や梅の枝をあしらったものらしい。鶴と亀は、他の野菜で作ることもあるかもしれない。こういうのを「孫わたし」というおめでたい行事などで作るんだって。

 神栖市歴史民俗資料館には、この「しまだい」の模型と、「孫わたし」を再現した人形が展示されていた。そんなインパクトのあるもの展示してあったら、誰かが写真とって何か書いてるんじゃないか(館内撮影禁止とは書かれていないし、仮に書かれていたって誰も読んでないのが最近の流儀っぽいので…)と思って、帰宅後に検索してみたけど「しまだい」じゃ魚ばっかり入れ食い状態だし、「しまだい 神栖」とかでも全然なし。あまりにもネット情報がないのでテキトーなスケッチをアップしておこうって気になったわけ。

 どうも「しまだい」は島台とか嶋台などの字をあてるもので、台の上に島っぽい山を置いて、松竹梅で飾り、高砂人形という、熊手を持った老人と、ほうきを持った老婆の人形を飾る縁起物のことらしい。蓬莱山をかたどったものと言われており、婚礼の席などに飾るものなんだって。それを神栖市では米や野菜で作って「孫わたし」なる行事のさいに飾るということみたい。ふむふむ。ちなみに史料館にあったものには人形はついてなかったと思う。

高砂人形っていうのはこんなやつ。


 その「しまだい」を飾るという「孫わたし」だけど、これまた史料館には大した説明はなくて、赤ん坊の額に、女の子なら赤で、男の子なら黒で小さくばってんを書くのだと書いてあった。なんの行事なのかイマイチよくわかんないんだけど、地元ではフツーすぎて誰も意味を聞かないような名詞なのだろうか?

 そこでまたGoogleさんに聞いてみたところ、お嫁さんが実家で出産して、嫁ぎ先に孫を引き渡す時に行う儀式を「孫わたし」と言って、わりと全国各地でやるらしい、がーん、全然知らなかったよ……群馬でも実家で出産する人はいると思うけど、孫わたしとか聞いたことないや。

 「孫わたし」「しまだい」を検索しているうちに「おぼやき」なる単語も発見。最初に見た記事ではどこの話かは伏せてあったけれど、お参りした神社の名前からして茨城県内の話っぽい。赤ん坊が生まれて二十一日目に行うお祝いなんだって。またもや謎の単語が増えちゃったじゃないですか。なんですか「おぼやき」って、どんな字書くんですか。

 というわけでどんどん検索。どうも「おぼやき」=産屋あけみたい。産屋(うぶや)というのは出産のために用意された部屋のことで、赤ん坊が生まれてもある一定期間そこで寝起きするものらしい。初めて産屋から出る日の儀式を「産屋あけ」と言って、これまた全国あっちこっちにそういう行事があるみたい。産屋はわかるけど、産屋あけの行事とか知らなかったわ…

 「産屋あけ」を福島県の会津若松では「おぼだき」といって「おぼ抱き」という字を当てたりするそうだ。新潟県の三条市あたりでは「おびやき」で、嫁ぎ先の家族をお嫁さんの実家に招いて祝うというから、つまり孫わたしのことなんだろうね。

 と、適当に書き散らかして、あっさり終わります。ああ、今日もいい検索したなあ。

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

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