▲これは昨日15日の写真です。ほとんどのお蚕が四度目の脱皮を済ませました。早めに脱皮したお蚕たちが、乾燥した桑の葉をカリカリかじってる音がします。そろそろ餌をやる頃合いです。
ここらで写真に写ってる緑色のネットの話をしたいと思います。
ネットを敷いておくと糞が下に落ちるので掃除がしやすくなります。ネットごとお蚕をよけて、糞を捨てて、紙も新しいのと交換して、そこへまたネットごとお蚕をもどします。
しかしこれでは食べ残した葉っぱを取り除けません。そこで、もう一枚ネットを用意して…
お蚕の上に二枚目のネットをかぶせて、その上に新しい桑の葉をのせてやります。お蚕は上に向かって歩いてくる性質があるので、ネットの隙間をとおって新しい葉っぱに上がってきます。
次の桑をやる時に、二枚目のネットをお蚕ごとよけると、ザルの中には一枚目のネットと、糞と食べ残しの餌が残るというわけです。いらないものを捨てて、一枚目のネットもきれいにしてよけておいて、二枚目のネットとお蚕を戻します。そこへ一枚目のネットをのせて、新しい桑の葉をのせて……と、この繰りかえしで掃除が簡単になるというわけ。
このやり方は養蚕農家でもやっている方法で、もちろん専用の品もあるのですが、わたしが使っているのはダイソーやセリアのような100円均一点で購入しました。生ゴミにかぶせてカラスや猫をよけるためのネットで、目合1.7cmと書いてあるものです。これを、ザルの大きさに切って使っています。
ただ、この方法でお蚕を完全に糞と分けられるかっていうと、お蚕が小さいうちは下から上がってこない奴もいたりして、頭で考えるほど便利ではないかもしれません。わたしは一齢から二齢の頃はネットを使わず、三齢くらいから気分で使ってます。気分でとかテキトーですが、農家じゃないので、基本テキトーです。
ネットを使わない場合は、お蚕の上に新しい桑をのせて、お蚕が移動した頃に、お蚕がとりついてる葉っぱ(葉脈だけになってるかもしれませんが)を持って移動します。お蚕を直接持って餌からひっぺがすと潰してしまうかもしれないので、直接ふれないように育てるのがポイントです。
今はこんな感じで、B4のザルというかカゴ(底も網になってます)で飼ってます。カゴの中に一枚半紙を敷いて、その上で飼います。もらってきた卵は一蛾分でしたが、飼育スペースと用意できる餌の量を考えて、半分近く処分しました(スタッフのカエルが美味しくいただきました)。
残ったお蚕は、数を数えていませんが、二百頭くらいいるんじゃないかなと想像しています。それを、B4のカゴで5枚にわけてあります。一カ所に大量にいると、餌を食べられないお蚕が出てしまうので、それなりに拡げてやらないといけません。
農家では、戸板みたいなサイズの大きなザルに紙を敷いて、その上に拡げて飼います。
なお、お蚕は一齢から三齢くらいまでは湿度を保つ必要があって、このザルにビニールをふわっとかぶせたりして、乾燥を防ぎます。四齢から五齢になると逆に乾燥させたほうがいいので、ビニールをやめて風通しよくしてやります。
特に五齢は注意です。ここでジメジメしてると病気が出て全滅に近い被害が出ることがあります。五齢になると、糞の量も増えて湿気のもとになりますから、頻繁に糞を交換して、風通しをよくします。
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