なんせもとがシャツなので(ボタンダウンとかいうやつ)布が全部白なのよ。こんなの雑巾にするしかないんだけど、雑巾にしては布がつんでて吸水性がないわけ。もともと捨てるものだったので、やっぱり捨てようかと思っていたけど、どうせ捨てるなら切り刻んでも惜しくはないし、布草履でも編んでみようかと思い立ったわけ。ちなみに草履を編むのは生まれて初めて。
草履はこんなんやって編みます。ほんとは真ん中の紐が2本になって、全体としては紐が4本になってなきゃいいけないのですが、編み込み方をイマイチ理解してなくて3本になってます。仕方ないので鼻緒を編み込むところでごまかしてどうにかやりました。最初だからこんなもんでしょう。
参考にした本には0.8mmのPP紐(ポリプロピレン紐)を使えと書いてあったのですが、家の近所の店にはもうちょっと細い紐しかなくて、どうせ指定通りのものがないなら適当でいいやと思い、園芸用に買ってあった麻縄を4本どりにしてよりをかけて作りました。
▲細いのがもとの麻縄。藁縄を作る要領で、手のひらで転がして、転がしたのと逆方向にねじればいいんだよな、とか言いながら適当にやったら出来ましたわ。またひとつ役にたたないことを覚えた気がする。
これは鼻緒にする部分。紐に布を斜めに巻いたのを1本として、2本どりでよりをかけるんですが、案外これが面倒くさかったです。本には紐をまく方向については特になんとも書かれてなかったんですが、撚りをかける方向と逆に巻いちゃうとほどけるんですよ。方向注意って書いてほしかった(笑)
細かい作り方を説明するのはめんどくさいので省略。布を編み込んで、途中に鼻緒を編み込んで、最終的に芯紐を引っ張って形を整えて、鼻緒を前緒で固定すれば完成。
ああ、これはスリッパ代わりにいいかもしれない。もとがゴミ箱行きの破れたシャツなので、汚れたら捨てればいいし。
こんな感じにやることが無限に増えます(悩)
[追記]
スリッパがわりにはいてみてわかったのですが、布が断ち切りのままだと、そこいらじゅうに糸くずをまき散らす羽目に。洗ったら落ち着くかと思ったら、もっとほつれて来た上に縮みました。布によるのかもしれないけどね。バイヤステープのように畳んで使うとほつれないと思うけれど、そこまでしなきゃならないんだと手間がかかりすぎてビミョーですね。
そのうちTシャツのようなニット素材で作ってみます。あれは切ると自然に丸まるので案外いいかもしれないし。
みんなで楽しむ布ぞうり |
参考にしたのはこの本だけど、9年前の本なのでもう買えないみたい。わたしのは廃物利用で白一色ですが、色とりどりの布で作れば美しいです。また、スリッパみたに甲も編んで作る「こんこんぞうり」の作り方も掲載されてました。
以下は中身を見てませんが、今も購入可能な布草履の本です。
まいにち布ぞうり [ 蔭山はるみ ] |
かわいい布ぞうり [ はんだえりこ ] |
手で編む可愛い布ぞうり [ 小石正子 ] |
【バーゲン本】こんこんぞうり・布ぞうり [ 市ノ瀬 絵里子 ] |
親子で編む!履く!布ぞうり [ 小石正子 ] |
布草履・藁草履を作ろう [ 杉澤周子 ] |
どうでもいいことなんですが「こんこんぞうり」ってどこの言葉でしょうね。草履の雪よけや、藁靴をイメージして作った造語なんでしょうか。
雪の擬音は、こんこん、ではなくて、しんしん、です。犬は喜び庭かけまわり…の歌は「雪や来ん来(こんこ)」です。でも、擬音だと勘違いされるようになって長いので、音楽の教科書に載ってる歌ですら「こんこんこんこん降れ降れ雪 ずんずんずんずん積もれよ雪」なんて歌詞があったりして、今となってはあながち間違いとは言い切れないんですけどね。
それはともかく、草鞋(わらじ)の作り方を説明したすばらしいPDFを見つけました。草鞋につける爪掛け(ここではツマゴと呼ばれてる)の作り方も。
http://www.akihaku.jp/txt/0wara/03_waraji.pdf
秋田県立博物館のサイトなのは確かですが、いきなりこのファイルにヒットしたのでトップからどう辿ればこれに行き着くのかよくわからないです。秋博のトップページはこちら。
ついでなので覚えておくとカッコイイ豆知識。草鞋と藁草履は似てるけど別のものです。藁草履には鼻緒しかついてないけど、草鞋には乳(ち)という紐をかける輪がついていて、つっかけるんでなく紐で足に固定できるようになってます(ちょっと違うけどローマ人のサンダルみたいな感じ)。旅に出る時にはくのは「草鞋」です。
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