今回のお題はこの芋虫です。立派な尾角(尻尾のような突起)があります。突起をいれずに測ると体調は7〜8cmってところでしょうか。けっこう大きいです。これだけ大型で尾角があったら、ほぼ間違いなくスズメガ科の虫です。ワルナスビ(ナス科)の葉を食べていました。
はい、ここまで書いたらたぶんアッサリ調べがつくでしょう。まず検索してみてください。何枚か写真を貼ったあとに答えを書きます。
▲尾角はゴツゴツしており、背中側にクルンと巻いている。この形も見分けのポイントです。
では今回は暑くてキツイのでズバリ答え書きます。答えは「クロメンガタスズメの幼虫」でした。もうちょっと詳しく言えば、クロメンガタスズメには緑色の幼虫と、今回のお題みたいに黒っぽい幼虫がいます。「クロメンガタスズメの褐色型幼虫」とか言うと虫博士っぽくなれますね!
今回は手がかりを沢山出しましたので、調べるのも簡単だったと思います。たとえば「スズメガ科 ナス科の植物を食べる」とか「スズメガ科 食草 ナス科」とかで検索して、ヒットしたサイトを片っ端から見るとかで同じ虫を探せるんじゃないかと思います。
また今回みたいに蛾であることや、科名までわかっている場合は、
◎みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
◎幼虫図鑑(蛾以外の幼虫も調べられます)
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/
このようなサイトを使うと便利です。
野良で一瞬だけ見ると、大きさや色からセスジスズメ、ビロードスズメ、ベニスズメあたりと一瞬見間違うかもしれませんが、近づいてちゃんと見ればそれぞれ模様がぜんぜん違うので見分けるのは簡単です。
また、近縁種にメンガタスズメというのがいて、褐色型の幼虫はクロメンガタスズメとパッと見似てるらしいんですが、これも尾角の巻き方などで見分けがつくそうです。
あと、飼って成虫にしてみるっていうのも手ですね。なんの葉を食べていたかよく見て、同じ葉を餌として与えれば蛾の幼虫はわりと育ちますよ。今回はわたしも採集してきましたが、ビニール袋などの持ち合わせがなかったもので、手づかみで持ち帰ったせいで弱ってしまいました。うまく育てば背中にお面のような模様のついた大きな蛾になるはずです。
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