長野旅行2016年春:茅野市ってところで縄文のビーナスを見た話

DSCF0841s これは今年の春先の話で、今ごろ記事にすんのかって感じですが、ちょっと前に都留市ってところで縄文のビーナス的なものを見た話を書いたのでー。

 長野県茅野市というところに尖石縄文考古館という博物館があって、そこに縄文のビーナス的なものが 2体もあるらしいのよ。前から見に行きたかったんだけど、鉄道の駅から遠い上に、路線バスが分かりにくくて予定も立てられなーい。お友達が車で善光寺に行くっていうので、ついでにこっちもまわろうよって強引に予定を組んで出かけました(笑)

 来て見ると、そんなに規模は大きくなさそうだけど新しくて立派な施設でした。縄文のビーナス的なやつは展示の目玉で特別室みたいなところに展示されていましたよ。ガイドのお爺ちゃんが熱心にいろいろ説明してました。

 撮影は自由で、どうにでもとってくださいってことなんだけど、ガラス張りなので自分の顔が写っちゃうのが残念。とりあえず使えそうなやつをいくつか。

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 この写真の土偶はまったくの本物で、レプリカではないとガイドのお爺ちゃんが言ってました。棚畑遺跡というところから出たものだそうです。

DSCF0848s  出土時の写真。考古館の公式サイトによると、横に倒れてはいるものの、足が欠けてたりはしなかったようです(やや破損してはいたみたいですが)。ソース>国宝「土偶」縄文のビーナス

 恒例なので iPhone お絵描きも。え、写真あるときは必要ない?

IMG_6598  垂れた下腹がたまらないよね。あと太もも太かったり、小さめのおっぱいが尖ってたり。縄文人は巨乳に興味はなかったのでしょうか。腹と腰のふくよかさは強調されているのに、おっぱい控えめの作例が多いような気がします。

 ここにはもう一体別のビーナス的なやつが展示されてました。写真とったんですけど、正面から写したら見事に自分の顔が写っちゃったので正しく iPhone お絵描きで。

IMG_6599  こんなヤツです。中ッ原遺跡ってところから出たそうです。顔が三角なのは仮面をつけてるからだと考えられ、仮面の女神という愛称がついています。ソース>国宝「土偶」仮面の女神

DSCF0852s  これは後ろ姿。全身の模様は入れ墨ではなく着物の柄でしょうか? 腕に袖らしきものがありますよね。よく見るとお尻が出ていて、丸みが強調されるようなデザインになってます。

DSCF0850s  そしてこれは前側の下半身ですが、うお、なりなりてなり足らざるものが丸出し。アメノウズメみたいなシャーマンの似姿なんでしょうか。村に何かあったら陰部丸出しで踊り狂ったのでしょうか?!

DSCF0855s  遺跡から出た瞬間はこんなだったらしいです。やはり横倒しで、足が破損している。土偶になる前は裸踊りのあとにぶち殺して埋めてたのかなあ(汗)

 …ふう、鼻血出そう。

 ところで、「尖石縄文考古館」という名前ですが、近くにある尖石遺跡にちなんでつけられた名前です。その「尖石」というのは、このあたりで昔から信仰の対象になっていた謎の石なんだそうです。

IMG_4337s  これが尖石様です。考古館から歩いて数分のところにありました。確かに尖ってる。説明版によると、石自体は八ケ岳の噴火で飛んできたものだそうです。土の下はどこまで石になってるか掘ったものがいないのでわからないとのこと。いつのころからか信仰の対象となり、掘り起こすと祟りがあると言われているそうです。

 明治25年ごろ、このあたりを桑畑にするため開墾してみたら、土器や石器が大量に出たそうです。それはここが縄文時代の遺跡だからなんですが、祟りを恐れて全部捨てられてしまったということです。土地の人たちは「大昔このあたりに長者が住んでいて、地面から出てくる土器は長者が残したもの」だと言い伝えていて、このあたりを長者屋敷と呼んでいたこともあるそうです。

 尖石の下には宝が埋められているという伝説もあり、恐れを知らぬ者が掘り起こそうとしたところ、熱病にかかってその夜のうちに死んでしまったとも言われています。

 わたし、この手の謎の石も好物です。葛飾区の立石様、群馬県の鼻毛石、茨城県・千葉県の要石…

◎不思議な石:葛飾のわらべうたと伝説(立石様)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=547

◎鼻毛石ってなんなのよ?
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=858

◎鼻毛石再び
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1221

 ほかに、鹿島神宮や香取神宮の要石を見に行った記事をどっかに書いたかもしれないけど、もうどこだったか忘れたし、何度かハードディスクを飛ばしてるので写真もないかも。ないってわかるとウンザリするので探すのはやめときます。

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

長野旅行2016年春:茅野市ってところで縄文のビーナスを見た話 への7件のフィードバック

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  2. 武邑くしひ のコメント:

    ネリー・ナウマンといふ学者を通じて紹介されたカール・ヘンツェといふヒトが、「遮光器土偶は、死者の皮をかぶつたシャーマン」といふ恐ろしい説を唱へてるのだけど、そんな血生臭い儀礼が実際にはないとしても、儀礼的に「皮をかぶる」といふ演技をすることには意味があると思ひました。脱皮(満ち欠け)して永遠に生きるものとしての「月」のイメージとか、天皇即位儀礼の「マドコオフスマ」とか。二体めの縄文のヴィーナスも、なにかをかぶつてゐる感じは強いですね。織物がないとすると、装飾された獣皮とか木の皮とかの可能性はどうでせうか。

    • 珍獣ららむ〜 のコメント:

      なるほど、単に晴れ着を着ているのではなく、儀式用の皮だった可能性があるわけですね。

      あ、そうか。
      なんでアメノウズメは隠れてしまった太陽神の前で裸踊りするのかと思ったら、蛇やトカゲみたいに脱皮して若返る様子を踊ってた可能性もあるのか。

  3. 武邑くしひ のコメント:

    アメノウズメについてのその見解は明察と思ひます。アメノウズメのウズが「蛇体のもの」(ウズマキ=トグロのウズ)であるとすると、彼女はまさに、脱衣することで、脱皮してゐた、といふことになります。月と蛇、ばかりでなく太陽と蛇についても、当然考へが及ぶべきでした。

  4. 武邑くしひ のコメント:

    シナ的な「女陰」といふ言ひかたでなく、わがくにのホト(=火処、秀処)といふ言ひかたから考へると、アメノウズメ的な巫女が、太陽の陽気の先触れとして、女性器露出の舞を舞つたことに合点がゆきます。縄文のビーナスの、不思議な衣装が、ヘソ、尻、性器をまるだしにするやう作られてゐるとすると、そこになんらかの意味があるはずです。アメノウズメは、天孫降臨を先導して、みちをふさぐサルタヒコの前で二度めの女性器露出をおこなひます。私の想像では、天のカミナリであるアメノウズメに対して、サルタヒコは、地のカミナリで、それゆゑふたりは、これによつてカップルになつたのではないでせうか。

  5. Sari のコメント:

    こんにちは、ご無沙汰しています、Sariです。
    いつも拝見していますがコメントなくてごめんなさい。

    ツイッターは放ったらかしなので、こちらで失礼します。
    頭の上の板状のものは何?で賑わっているのはとても楽しく興味深い話題だと思いました。
    髪が長いころに「みずら」を結ってみたことがあるもので。うまく出来ませんでしたが。

    板状のは本当にどう解釈したらいいのか…
    このブログの方はどうお考えなのか聞いてみたいところです。
    「一寸海溝日記」の”埴輪による再現” 板状のはありませんが色々検証しておられます。

    gabochanでしたっけ? うーん…

    • 珍獣ららむ〜 のコメント:

       わたしのブログは新しくなっているのでgabotyanを書かなくても投稿できますよ。

       おっしゃってるのはツイートでやってたこれですね。↓にまとめてあります。
      ◎女性埴輪の頭についてる板みたいなのは何なの?!
      http://matome.naver.jp/odai/2147355034894632501
       この話は他人の言ってることを参考にしないで素直に見たら「髪の毛には見えないでしょ」というネタなので、よそのサイトさんは見ないで考えたほうが楽しいんじゃないでしょうか。「一寸海溝日記」さんは有名なので時々拝見してますよ。

       わからないっていえば、ブログ記事本文の、素っ裸のビーナスの頭も良くわからないですけどね。髪形にしては不自然な模様が入っているので帽子なんでしょうけど、どういう材質でどうするとこんな形になるんだろ。鍋みたいなものを被るんでしょうか。それともターバンのように布を巻き付けるタイプ?日本の土偶でこういう頭をしている例は他にあるのかどうか。

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