とある場所に毎年ジャコウアゲハが育つところがあります。ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサという植物しか食べません。なんでもないごく普通の歩道の植え込みに生えているので、幼虫が育って飛び立つ前に草刈りをされてしまうことがあります。
どうせ刈られて処分されてしまうなら、わたしが楽しみに栽培&飼育してもいいかなあと思い、8月の終わり頃にウマノスズクサを掘り返してきました。
この写真の1ヶ月くらい前に草刈りされてしまい、地上部がほとんどなくなった状態だったのですが、1ヶ月で新しい芽を吹いてました。ウマノスズクサは丈夫ですね。
沢山芽吹いてるのを確認してから、一部を掘ってみたら立派な根がありました。なるほど、この根が残っているから何度刈られてもまた生えてくるわけだ。ここで毎年ジャコウアゲハが発生します。これからも生えてきてもらわないと困るので、採取したのはほんの一部です。
念のためにもう一度書きますが、場所は歩道の植え込みで、誰かが植えたものではなく雑草です。定期的に草刈りされてしまう場所で掘りました。保護されてるものを抜いたわけじゃないのでよろしくお願いします。
植木鉢に植えて、1週間くらいたった頃でしょうか。枯れもせず、よく育っています。そして…あれ?
ジャコウアゲハの幼虫だ!! 気づかなかったけれど、葉っぱについてたのかもしれないです。しかし、ウマノスズクサはまだ育成中。蛹になるまで餌が足りるかなあ。
と、心配しながらしばらく様子を見ていたのですが、このウマノスズクサは数日後に根元から切り倒されてしまいました。切り倒された上に、風で飛ばされたらしく、ジャコウアゲハの幼虫ごとみつからなくなってしまいました。
そういうアクシデントこそ写真に撮るべきなんですが、がっかりすると手が動かないものなんです。ああ、やられた!と思ったまま、しばらく放置してしまったので写真はありません。
何が起こったかというと、おそらく何か別の虫に茎をかじられたんだと思います。ジャコウアゲハは最初から葉っぱにくっついているので、葉を食べるためにわざわざ茎をかじる性質はないでしょう、たぶん。人が悪戯したわけでもないと思います。
たとえばカブラヤガのような蛾の幼虫は、夜になるとどこからか這ってきて、草の茎をかじって倒してから葉っぱを食べるんです(通称:根切り虫)。現場を押さえないとはっきりこの虫とは言えないけれど、そういう性質の虫が何種類かいるかもしれません。
根っこが残っていればウマノスズクサは復活するでしょう。しかし、生えてきたそばから根切り虫にやられたのでは、お菊虫大量生産の夢が遠のくばかりです。
そこで、ペットボトルの底を切ったものをかぶせて、ミニ温室状態にしてみたところ…
1ヶ月で見事に復活。下の写真のような状態になりました。
育ちすぎてボトルにいっぱいになったので、上部を切って筒状にしました。はずすと根切り虫にやられるかもしれないので、このまま様子を見ようと思います。
冬には地上部が枯れるとは思いますが、それまでに根が育てば、来年はもっと大きくなるかもしれません。そうしたらジャコウアゲハの幼虫をとってきて、お菊虫の生産に着手したいと思います(笑)
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