おともだちと彦根城を見に行った時、とあるスーパーで真っ赤なこんにゃくをみつけました。血のように赤いこんにゃくを食べる地方があるとは聞いていたけれど、滋賀県のことだったか!
陳列棚には少なくとも3種類の赤こんにゃくがあり、どれもそんなに高くありません。小さいのは左の小さいのは94円だし、真ん中のは倍くらいのサイズ手160円です。あくまで実用品なんだなと思わせる値段設定。
今回は160円のを買いました。乃利松というメーカーのものです。
出してみました。比較対象物として、東京で買った普通のこんにゃくを並べてみましたよ。いや、これは赤すぎますって。強烈な赤さです。
切ってみました。賽の目と飾り切りを作ってみましたが、ここまで来てもまったくこんにゃくに見えないのです。
これは、あく抜きのために下ゆでしているところです。あくというか、臭みを抜くためですね。普通のこんにゃくほどじゃなかったですが、いくらかこんにゃく臭があったので茹でています。鍋に入れてもまったくこんにゃくに見えません。ゼリーみたいな、煮こごりみたいな…
煮物にしてみました。金時ニンジンみたいに赤いんですよ。黙って人に出したら「何これ」って絶対聞かれると思う。
ちなみに味は、普通にこんにゃくなんです。甘かったり辛かったりはしません。色がついてるだけ。
現在の一般的なこんにゃくは、こんにゃく芋の粉から作るんですが、こんにゃく芋をすり下ろして作るのが本来の姿です。芋から作ったものに似せるために、普通の黒いこんにゃくにはひじきか何か海藻の粉を入れて、色と素朴さを感じる食感をつけています(海藻をいれないと白いこんにゃくができます。しらたきは白いでしょう?)。
赤こんにゃくにはその海藻部分が入っていないので、あくまでなめらか、ぷるんぷるん、という特徴はありますが、それ以外の点では本当にまったく、ただのこんにゃくです。
この赤さは、三二酸化鉄(三酸化二鉄)でつけてあるそうです。そのため普通のこんにゃくよりも鉄分を多く含んでいるとか(ソース:乃利松公式サイトQ&A)。
なぜこのような赤いこんにゃくを作り始めたかというと、派手好きの織田信長が赤くしろと言ったからとか、近江八幡の左義長という火祭りにちなんでいるとか、諸説あってはっきりしないようですが、とにかく昔からこの色だったそうです。
◎赤こんにゃくの乃利松(公式サイト)
http://www.norimatu.com/
赤こんにゃくの赤さを活かしたレシピの紹介もあります。
乃利松のは上記サイトから取り寄せられるようです。下は清水商店という別のメーカーの赤こんにゃくです。
赤こんにゃく【滋賀県・近江八幡名物】【 国産原料使用】 |