四十肩日記:発症から四ヶ月、何をしたか、何を買ったか

IMG_0333s  四十肩を発症してから4ヶ月くらいたちました。ここらで経過や、してみたこと、買ったものなどをまとめてみます。3月現在まだ治ってもいなければ治る見込みもないので、紹介したものや方法には効き目の保証はありません。気休めみたいなものばっかりであることを書き添えておきます。

急性期

・10月のおわりか11月の始めごろ、突然、左肩が痛くて腕が上がらなくなる。いつもと違う特別なことをしたわけでもなく、原因らしい事は思い付かない。二、三日で治るかと思ったけれど、まったく治る様子なし。もしかしてこれが四十肩・五十肩といわれる現象かと驚く。

・発症後一ヶ月くらいは左肩周辺が痛くて仕方なかった。肩甲骨まわりはものすごく痛い。右手を前から左の脇の下に入れて、肩甲骨の際をさわるとすごく痛い。肩が激しく凝った状態になっていてさわると痛い。肩と腕のさかいめあたり、腕の筋が骨についてるあたりが痛い。肘のあたりの筋も痛い。肘と肩の中間あたりの腕の筋肉が痛い。胸の上で鎖骨の下あたりが痛い。そんな感じでどこを触っても痛かった。痛いだけでなく腕が上がらない。前からゆっくり万歳していくと、右手は耳の後ろまで上がるが、左手は顔の前くらいで止まってしまう。腕を左右に開いて上げていくと、左は肩の高さあたりまでしか上がらない。左腕が後ろにまわらない。平常時は背中で合掌できるのに、今は左手で尻をかくことすらできない。髪の毛を洗うのも痛くて大変。エプロンのヒモを後ろで結ぶような動作も痛くてできない。服を脱いだり着たりするのが痛くてつらい。左手で右肩の後ろをさわれないので体を洗うのも大変。何より背中がかゆくなると手がとどかなくて悶絶する。

・バスなどに乗っている時に急ブレーキがかかると、肩がグキッといって泣きながら転げ回りたいくらい痛い。涙目で何度も耐える。

・夜寝ると痛くて辛い。仰向けに寝ると左の肩甲骨が床におされて痛い。左を上にして横に寝ると、脱力した時にすごく痛い。左を下にすると関節が固定されるのでしばらくマシだが血行が悪くなるので結局は痛くなる。どう寝ても左腕の自重で筋肉やら関節やらを引っ張るので痛くて仕方がない。世間では痛い方の肩の下にタオルを入れるとか言うけれど、自分はどれもまったく役に立たなかった。そもそも同じ姿勢で寝つづけることが難しく、痛いので寝返りを打ち、寝返りを打つことでさらに痛いような状態。

・発症後一ヶ月近くたち、これは自力では治らないと思った。医者はたぶん湿布をくれるだけなので、中国鍼をやってる整骨院をみつけて行ってみた。足の先から頭の上まで前身に鍼を打たれるという、すごい体験をした。鍼は髪の毛のように細いものなので、刺されても痛くはなかった。鍼治療を受けてから一ヶ月は長距離歩いても筋肉痛にもならず、どうしちゃったんだろうというくらい元気だった。ただし四十肩そのものには直接効き目はなくて、痛い状態が続く。鍼は体に良さそうな気がしたけど通える金額じゃなかったのであきらめる。ちなみに、前身に大量の鍼を打って、痛い肩には普通の整骨院でやってる電気治療もしてもらい(この電気に保険が効くのだと先生が言ってた)、軽くマッサージもして、初診料こみで5000円。次回からは4000円とのこと。ぼってるわけではないと思う。わたしが貧乏なだけ。

・翌月、街角によくある普通の鍼灸整骨院に行ってみる。保険も効いて安かった(初診だと1200円くらい、次回からは500円くらい)。これなら通えると思い、電気治療とマッサージのみしばらく通うことにする。発症から一ヶ月以上たっているので四十肩の急性期(炎症の激しい期間)は過ぎてるはずなので、これからは動かしていかないと固まってしまいますよと言われ、はあ、と返事をするが、四十肩なんて体験は初めてなので、どこまでが急性期なのか自分ではよくわからない。

・この頃先生に勧められた運動。指先を肩に当てた状態で腕を回す。前にも後ろにも回す。これだと痛みが少なく、肩甲骨から動くので四十肩に有効であると。しかし、この頃のわたしはこの運動すら痛かった。

・整骨院・接骨院では、だいたい電気治療というのをやる。吸盤になってる電極を痛いところに貼り付けて電気を流すと、筋肉が勝手に縮んだり緩んだりを繰りかえしてこったところが良くなるという仕組みらしい。

絵日記170105s ・その整骨院で、ある日お願いして肩のまわりに電気鍼を打ってもらった。1本100円程度で肩だけということなので、金額的にも問題なかった。打った鍼に電極をつけて通電させると、筋肉の深いところまで届くので効き目が強いそうだ。電気鍼の当日と、その翌日くらいは痛くて、これはどうしたものかと思ったけれど、翌日に先生に揉んでもらったところ痛みが消え、3日目くらいから腕の可動域が広がり、なんとなく楽になった。電気鍼すごいかも? いずれまた打ってもらおうかな?

・ところで、その整骨院には先生が複数いて、上手い先生はひとりしかいないということに気づく。上手い先生が揉んでくれたのは最初の頃だけで、そのうち下手な先生にしか当たらなくなった。なるほど、常連になると手下に任せる方式か… この調子では無駄だと感じで行くのをやめる。当方マジ真剣に困っていて気休めじゃない治療をキボンヌしております。上手い先生の時はなんの不満もなかったので非情に残念。

慢性期:痛みをまぎらわせるものを買ってみる

・そうこうしているうちに発症から2ヶ月以上たつ。あいかわらず腕が上がらず、後ろにも回らず、バスなどに乗ってて急ブレーキがかかるとグキッとなって悶絶するくらい痛い。寝ると肩甲骨の布団にあたるところが痛く、腕をどこにどう置いても痛い。横を向いても痛い。日々疲れ切っている。ただ、以前は鎖骨の下など触れると痛い部分が沢山あったが、それはだんだん減ってきた。どうも完全に慢性期に移行したような気がする。珍獣様は慢性期を理解してレベルアップした!(そんなレベル上げたくない)

・この頃、起きている状態で、無理な方向に腕を動かさなければとりあえず痛まない。しかしあいかわらず万歳もできないし後ろにもまわらない。無理な方向に動かそうとすると痛い。夜は相変わらずつらい。仰向けに寝ると腕が後ろに引っ張られるから痛い。横向きに寝ても痛い。一般に横向きで寝る時は痛い方を上にして寝るというが、その状態で脱力すると腕の重さで関節が無理な状態になって痛い。わたしはたぶん、関節は柔らかい方なんだと思う。別の言い方をすると筋力がないのかもしれないけど。痛い方を下にすると、関節の動きが制限されるのでしばらくいいが、やはり血行が悪くなるので長くその姿勢ではいられず、あっちへごろん、こっちへごろん、動き回って寝るしかなく、動くので痛くなる。朝は痛みと疲れで地獄。夜痛いのは急性期という話も聞くけれど、そうでもない。夜はずっと痛い。また、朝起きた時も地獄。筋肉がこわばっているし、痛くて寝不足だし… 

・夜の痛み等を少しでも緩和したいと思い、いろいろ買ってみた。以下はその記録。前にブログに書いたのも含む。どれもこれで四十肩が治るというようなものではなく、痛みや不快感をまぎらわせるためのものだといちおう書いておきます。

せんねん灸・太陽。火を使わないお灸。使い捨てカイロのような仕組みで発熱してもぐさの成分も出てくるらしい。肌に直接貼るタイプなのでわざとだとは思うが、温度が低すぎて効いた気がしない。個人的にはイマイチだった。
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アンメルツ温熱。アンメルツとカイロの桐灰が作ったもの。仕組みは太陽と同じようなものだが、太陽より少し大きくて温度がやや高めで熱さを感じる。ただちょっと高いよね。700円くらいして、7個しか入ってない。温度が高めなので夜寝る時は使うなと書いてあった(布団で保温されるともっと上がっちゃうのかもしれないし、寝てしまうと火傷に気づかずに時間がたってしまうからだと思う)。ゆえにもっぱら朝起きた時などに貼っていた。
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・火を使うお灸。せんねん灸は常備しているが、ネットで大和漢・だるま灸ソフトを取り寄せた。ほんとうは肩や肩甲骨まわりに据えたいのだが手が届かないので、仕方ないから肩や腕につながっている足のツボなどに据える。寝起きで痛くて疲れ切ってる時など効き目を感じる。ちなみに、だるま灸のソフトは、せんねん灸のレギュラーくらいの熱さだと思う。わたしは普段からお灸の愛用者なので苦にならないが、火を使うこともあって手軽とは言えず、強くオススメしようとも思わない。ただ、気はまぎれる。初めてで興味があるなら、せんねん灸のソフトをオススメする。強いのを我慢するより熱さのやわらかいのをいくつか据えるほうが効くこともあるし、初めてならばだるま灸より扱いやすいので。
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ほっとリフレ。レンジで温めて肩に当てるもの。中身はシリカゲルで、普段は大気中の水分を吸収しており、レンジで加熱すると蒸しタオルように蒸気を発する。これが想像以上に気持ちよく、寝入りばなの気休めと、寝起きでガチガチになった肩を休めるのにいい。ただ、残念なことに暖かいのは三十分だけ。そのあと急速に冷えてしまうし、次に使えるのは四時間後(その間に大気中の水分を貯えるんだと思う)。せめて一時間くらい使えるといいのに。あと、もうちょっと長さがあると肩甲骨の下のほうにも届くんだけどね。
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慢性期:役に立ちそうな体操を集めて実行する

IMG_0180s・四十肩に効くと言われる体操をネットで探して自分なりに続けてみる。素人療法はよくないので整骨院の先生が作った動画を参考にする。特別良くなる気はしないが、今より悪くならない効果が……あるといいな。集めた動画は NAVERまとめのこのへん にまとめてみた。作った当所は「どういうところに効きそう」などと自分でやってみた感想も書いてあったのだが、折りからのキュレーションサイトの不祥事もあり、何かに効くとか予防になるとかの表現に規制が入り、今は動画を並べてあるだけになっている。これでもいつ削除されるかわからないが、そもそも自分で作った動画じゃないので文句もない。全国の先生たちどうもありがとう、参考になります。

慢性期:ドクターショッピングと言いたければ言うがいいよ

・腕が上がらなくて本当に困ってるのと、治らなかったらどうしようという不安から、別の整骨院に行ってみたが、そこの先生(若い)が、四十肩の治療経験があまりないらしくてやや困っていた。「柔道整復師の資格を取るための教科書に、四十肩は2年たつと自然に治ると書いてあり、原因の説明も、治療法も書いてないんですよー」とか、笑いながら言うのだが、聞いてるこっちはあまり面白くはない。先生がいうには、有効な治し方はなくても患者さんは来るので、どういうことをしてあげるとよいとは習ったとは言ってた。具体的にはマッサージで可動域を拡げていく感じだと。腕は悪くなさそうだったけど、結局それっきり行ってない。電気治療器が干渉波とかいうタイプでちょっと気持ちがよかった。あと、超音波治療とかいうのもしてもらった。皮膚に何か塗って、超音波を発する機械を当てて撫でていく治療だった。何に効くかは効いてない。超音波は平たく言うと細かい震動なので、たぶん血行が良くなるんじゃないでしょうか。

・今まで気づかなかったけれど、整骨院・接骨院はものすごく沢山ある。わたしが住んでるところは駅から遠く離れた住宅地だけれど、そんなところにも沢山ある、というか最近出来たらしい。公式サイトなどを探してみると、若そうに見える先生たちが多い。いっそそれらを全部回ってみたいような気がするけれど、1ヶ月に1院しか保険が適用されないのでそうもいかない。

・1ヶ月に1院といえば、その決まりを普通の人は知らないと思う。わたしも最初は知らなかった。いつごろだったかは忘れたけれど、知らずにある整骨院に行ってみた。問診表に1ヶ月以内に別のところで治療を受けたかという項目があったので、その月のうちに外の整骨院に通ってたこともしっかり書いたつもりだった。先生に症状を話し、姿勢などを見てもらい、じゃあ電気やりますからと、吸盤を貼り付けられて通電されて、電気治療をやってるからすでに治療は始まっちゃってる。いよいよ先生の施術を受ける段になった時「あ、そういえば別の整骨院に通われてるようですから自費診療になってしまいますが良かったですか」と言われて唖然。そんなこと最初に言えよと思ったし、断って帰ろうとも思った。しかし、すでに電気治療はされちゃってるわけだし、断ってもここまでの治療費はかかると思う(しかも自費で)。それじゃ余りにも無駄なので、値段を聞いたら5000円ですって言うわけ。高いけど、まあいいかと思ってやってくださいって頼みましたよ。ところが、始めてからさらに言うのよ。「そういえば初診ですから、初診料こみで7000円ですね」だと。フザケンナこのクソ野郎が、と思ったけどもう遅いよ。その時に1ヶ月1院、月が変われば大丈夫っていう仕組みを教えてもらった。強烈に高い授業料だった。あれは絶対、故意に黙ってたと思う。

・その先生の施術はこれまでに見た事もないようなものだった。たとえば仰向けに寝た状態で、体の下に手を入れて、どっちが浮いてるとかを見て、浮いてる方だか浮いてない方だかに手を当ててるだけ。あと、内蔵が偏ってるとか言って腹に手をあてて、ぐいっと押すような所作をする(力を入れてるように見えるけど実際にはそれほどの力はかかってない感じ)。そういうことをしてるうちに、体の歪みが治るとか言うもので、終わってみると片方だけ下がってた肩の高さが揃ったりするわけ。そういう説明をすると不思議、面白ーいって感じなんだけど、どうも自分は効き目に疑問を感じるわけ。肩の高さとかって、気分で変わっちゃうものじゃない? 最初は痛い方をかばいながら歩いてたので、当然どっちかに傾いてると思う。しかし、うつ伏せで電気治療を受けたり、仰向けで真っ直ぐに寝るとかの時間がかれこれ数十分続いてるわけで、先生が何かしなくたって最初と状況が当然変わるんですよ。はい立ってって言われた時に最初と違ったって、当たり前じゃないのかなあ。ちなみに、これも1ヶ月1院の法則さえ守ってれば保険が聞いてすごく安くなるとかで、保険診療ってなんなんだろうと頭をかかえたわ。そういう治療方針だってことが表から見てわかれば選べるけど、入って受けてみるまでわかりゃしませんからね。

・なお、保険がきくのは整骨院・接骨院であって、整体院は保険が効かないので注意。だから整体院がダメということもないが、金銭的に厳しいと通いつづけることができないので、わたしは保険のきくところを選んでかかっています。

・発症から3ヶ月くらい。慢性期に入ってからは症状に変化なし。腕あがらず、後ろにも回らず、夜寝ると痛い。昼間も天気が悪いなどの条件で悪化して痛いことがあるし、無理な動きをすると悶絶するほど痛いのである。もうあかん。あかんよ。とにかく何かしないと不安。

・今更だけど整形外科に行く。なぜ今まで行かなかったかっていうと、どうせ痛み止めの湿布しかもらえないだろうって思ってたから。ほかの病気があっても困るので念のためにレントゲンをとってもらうことにした。レントゲンが大変だった。「肘をまげて、脇につけたまま手を外に動かしてそのまま止まってて」などと言われるが、それがずばり四十肩の急所じゃないか。その状態で誰かに手を持っててもらえば大丈夫なんだけど、自分の筋肉の力だけで止まっていようとすると痛いし、動いちゃうし、ギャーなのよ、ギャー!!「えっ、先生、無理、無理だからー」「痛いからって動かさないと悪くなりますよ」「いや、そういう問題じゃなくて、この状態で止まってられないんだったらギャー」とか言ってるうちに撮影完了。子供の頃のレントゲン写真は撮影に時間がかかったような気がするけど、最近は一瞬で終わるのでよかったです、ううう。結果、骨には異常はなく、先生に腕を上げたり下げたりされて、やはり四十肩ですねということになった。四十肩・五十肩とよく似た症状に腱板断裂というものがあるそうで、自分としてはそれじゃないことを確認しておきたいんだけど、そういう話にはまったく発展せず、信用するしかない。

・世間の話だと、腱板が切れてる場合は自分の力では腕が上がらないが、人に上げてもらうとスッと上がってしまうというので、その見分け方ならばわたしのは切れてないだろうとは思う。ただ、腱板というのは1本ではないので、複数あるうちの1本が切れてる場合などは、世間で言うような顕著な状態になるのかなあ、どうなのかなあ、みたいなことを思うけど医者の前では口から出ない。なぜ言いにくいかというと、そういう患者側から「こうじゃないのか」っていう情報を提示するとあからさまに嫌がる先生もいるので、想像するとウンザリする。医者に来るまでに精神的に疲れ切っているし、心配性の患者みたいに扱われると本気で傷つくので言いたくない。

・で、医者では想像通り貼り薬を処方された。これについては後述。

・さらにこの病院にはリハビリ科があるということで、肩関節にマイクロ波を当てる温熱療法と、滑車で腕を吊り上げて筋を伸ばす運動を申し渡される。

・滑車運動あるいは滑車体操。頭の上に固定された二つの滑車にロープがかかっており、両端に持ち手がついてる。両手でひとつずつ持ち手を持って、痛くない手で痛い方ほ手をゆっくり引っ張り上げる運動である。「無理はいけない」「引っ張る方ではなく、引っ張り上げられる方に意識を集中して」「痛みを楽しむ感じで」などと実演付きの説明を受ける。しかし、あとは勝手にやって状態で、リハビリというより器具を借りてるだけなんじゃん…というのが正直なところ。ちなみに、マイクロ波の温熱療法+滑車25回くらいで320円(指導なし、診察もなし)。診察も希望すると合計で700円くらいだったと思う。

IMG_0617s ▲滑車運動。わたしの痛いのは左なので、絵が逆だって今気づいた。

・滑車運動は週に2回か3回のペースで、途中一週間行けなかったものの、一ヶ月くらい通ってみた。初日の指導どおりにやると、痛い方の肩甲骨がゴリゴリっと動くのがわかり、その瞬間はこれが効くのかもしれないと思い、真摯にとりくんだ。家でもやれるように小さな滑車を買ってきて、物干し台に取り付けてやってみたりした。しかし、継続してみて、本当にこれでいいのかという気持ちになってきた。滑車運動の直後は確かに可動域がほんの少し広がるような気はするが、筋や関節がやわらかくなったんじゃなくて、肩甲骨がズレてしまってるだけのような気がしてならない。以下はその根拠。

・痛くないほうの手を痛い方の脇の下につっこんで、肩甲骨の際にふれると、やけに出っ張っているように感じる。逆の動作は痛くてできないので左右の差を比べられないが、たとえば前屈して両手をだらんと垂らした時に、左右で肩甲骨の動きが違ってしまってるように感じる。左の肩甲骨はズルっと前にズレてしまっているように感じられる。それはもしかすると、左の肩甲骨の下にある筋肉が、浮腫んでいるとか、凝っているとかの状態になっているからかもしれなくて、ズレとは違うのかもしれないが、とにかく、滑車体操のせいで、その状態が悪化してるような気がする。そういうことを素直に医者に相談すればいいんだとは思うけれど、なんとなく気のせいだと一笑されるような気がするし、運動を無理しすぎてるせいだとか言われそうな気もする。どちらにせよウンザリする。特に後者は無理したくてしてるんじゃなくて、指導通りにやってるつもりだ。あるいは逆に、痛くてさぼりたいから言ってるみたいに扱われるのも嫌すぎる。想像するだけで疲れてしまい、わざわざ診療にまわろうって気にもならない。効き目に疑問を感じると通う気力が失せてしまう。

・それでまた1週間ほどリハビリに通うのをやめてみた。かわりに家で肩を動かすことにした。無理に伸ばそうとするのではなくて、痛みのない範囲をくりかえし動かすだけにして様子を見る。すると、肩甲骨が肩甲骨がズレてるんじゃないか、という感覚が薄くなってきた。ああ、やっぱり、病院で指導された滑車運動は、わたしには合わなかったのかもしれないなと改めて思う。

・左肩甲骨が落ち着いて来た頃に、肩まわりの筋を伸ばす運動を自分で考えた。痛みのない範囲で、手を上げられるところまで上げた状態で壁につく。痛くないほうの手も同じ高さで壁につく。手は動かさず、ゆっくり膝を曲げて腰を落とす。腰を落とすのであって尻を出さないように注意する(尻が出ると背が反るので痛くて出来ないはず)。手を付いたまま正しく腰を落とすと顔が壁に近づくはず。健康な人ならそのまま壁にキスできると思うが、四十肩・五十肩の場合はそこまで行く前に痛くなると思うので、痛まないところまででよい。無理は逆効果なのでしない。1度に2〜3回やり、1日に何度か、たとえばトイレに立った時などにやる。

・滑車運動もやりようだと思う。病院では無理はいけないと言いながら、痛みを楽しむ感じで、とも言ってて、実演も筋を伸ばしてる感じだったが、その「伸ばしてる感じ」を再現しようとして傷めた肩甲骨まわりをさらに傷めた気がしてならない。痛みのない範囲でくりかえし動かすことで可動域を狭めないようにする程度ならば害にはならないだろう。

・医者から処方された痛み止めの記録や、結局やらなかった注射の話。

IMG_0601s ・最初に処方されたのはロキソニンの貼り薬だったが、薬局に処方せんを出したらジェネリックがあるとか言われて成分の同じ別の会社のものを渡される(科研のロキソプロフェンNa)。ふにゃふにゃの湿布ではなくてテープ状のものだった。これが酷く貼りにくいもので、どうやってもシワになってしまう。ともだちに頼んではってもらったこともあるが、ほぼ間違いなく完全にしわになる。シワがよると端からめくれてしまい、袖に手を通すと剥がれてくるし、めくれたところに髪の毛が貼り付いて大変なことになる。強烈に使用感の悪い貼り薬だった。効き目はというと、貼った直後はメントールかなにかの刺激で気が紛れるが、それが過ぎるとやっぱり痛い。気が紛れたているうちに寝てしまうと、朝目覚めた時に、まるで反作用でも起きたように肩がつっぱって痛くて仕方がない。自分には合わなかったようだ。

・そうそう、貼り薬は特に痛いところを選んで貼るわけだが、そこに効き始めると別の場所が痛くなる「痛みが逃げる現象」も経験した。悪い場所をかばってまわりの筋肉も疲労しているので、部分的に痛みを止めたところで周辺が悲鳴を上げてしまうのだと思う。

・想像だけで疲れて診察室から足が遠のくわたしも、さすがに相談してみようと思い診察にまわる。医者に夜がつらいこと、ロキソニンテープ(正しくはジェネリックのロキソプロフェンテープ)は効かないことを言うと、ヒアルロン酸注射という手もあると言われる。わたしは本当に困っているので少しでも効果があるならすがりたい気持ちはある。しかし、肩に注射なんぞしたことがないし、具体的に何処に打つのか、もしかして注射自体すごく痛いのではないか、などと思いつつ「なにぶん経験がないのですが、それは一体…」などといいかけたところで、医者が先に「即効性はありませんよ」と効き目を否定。それよりリハビリを続けたほうがいいと力説。そんなにはっきり言われると、打ってくれとも言いにくくそれっきり。

IMG_0599s・「貼り薬がだめなら飲み薬を出しましょう。夜寝られないと困りますからね」と言われ、はあ…と返事をしたら、処方せんを書いてくれた。飲み薬もロキソニンだった。なんとなく想像はたけど、結局ロキソニンなのか。ロキソニンならうちに頭痛用に買ってあるので飲んでみたことがあるけど、効かなかったんだよねえ(ためいき)。四十肩の痛みは、腕を動かすことで筋肉が引き攣れる痛みなので、痛み止めで鈍らせたところで腕が動いちゃうとやっぱり痛い。飲み薬や貼り薬の効き目は疑問。写真でピンク色のほうは胃薬。

・自分で買ったサプリメントの話。

・もう本当に、ただただ藁にもすがる思いで、DHCのコンドロイチンとグルコサミンビタアルトという肩凝りに効くと言われているビタミンB群の錠剤を買ってきて飲み始めたが、仮に効くとしてもそれこそ即効性があるわけでもないので今のところ本当にただの気休め。
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楽天>DHC グルコサミン 180粒入 30日分
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・そもそもコンドロイチンもグルコサミンも体内で分解されたらアミノ酸だか糖だかになってしまうだろうし、口から呑んだって患部に届かないんじゃないのかっていう疑惑がある。そんなことわ知りすぎてるほど知ってるんですよ。それでも飲まずにいられないほど困ってるんです。困ってるんだったら。

・気休めついでに思い出したことを書いておく。ある動物園で年老いて足腰の弱ったオランウータンに、ためしにグルコサミンだかコンドロイチンだかを与えてみたそうだ。すると、それまで運動をいやがっていた老ウータンが歩き回るようになったという。動物にはプラシーボ効果はないので、一定の効果があったと考えられる……と、これは動物園の公式アカウントがツイートしてるのを見た気がするんだけど、具体的にどこ動物園だったかはもう覚えてない。探したけどみつからなかった。つっこみどころはある。食餌を管理されている動物と、飽食してる人間では同じものを摂取しても効果の出方は違うだろうし、そもそもサプリメントと関係なく調子が良かったのかもしれない。ただ、どうせ気休めなら、オランウータンに効いたんだから自分にも効くかもしれない、と思っていたほうが幸せだろう。オランウータンと違って人にはプラシーボ効果があるわけだし。

・グルコサミン・コンドロイチン・ビタアルト(ビタミンB群)は一ヶ月ほど飲みつづけてみたが、結局なんの効果も感じないままなので買い足すのはやめる。4/18追記

・そうこうしているうちに三週間ほど東京を離れることになり、リハビリは行きたくても行けないことになる。なるべく自分で運動することにしよう。

・キネシオテープという伸縮するテープを購入。おともだちに手伝ってもらってはってみる。これで可動域が広がるというような効果はもちろんないが、腕を上方向に持ち上げる筋肉が助けられることは確か。また、腕をだらんと下ろした時に、腕の自重で筋が伸びて痛かったりするものだが、キネシオテープをしっかり貼っているとそれがある程度は防げる。テープを貼ったまま寝てみると、それでも痛いことは痛いが、脱力した時に腕の重みであっちやこっちへ動いてしまうのがある程度までは防げるので苦痛が少しだけ軽減する。これは悪くないかもしれない。肩を回す運動もテープで筋肉を補助しながらだと少し楽な気がする。もっと早く気づけばよかった。ただ、一人で貼るのはコツがいるかもしれない。また、長時間貼りつづけていいかもよくわからない。ためしに2日ほど貼りつづけてみたが、2日目くらいに疲れて痛くなってきたので、要所要所で使うべきかなとも思う。たとえば、夜つらいなら寝る前に貼って、翌朝少し運動してから剥がすとか?
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・また別の整骨院に行ってみた。院長が四十肩・五十肩の本を書いているのでやや期待しながら出かける。午前中は予約なしで良いということなので真に受けて出かけてみたら、患者さんが多くてやや不安になる。待ちそうなので電気やっててくださいと言われ、干渉波っていうのをやってもらう。次はあっちへ移動してとか言われて低周波っていうのをかけてもらう。さらにこっちへ来てとか言われ、足を空気圧で圧迫してから開放する機械をやらせてもらう。ここまで、機械だけ。こっちへどうぞと言われてかちゅじぇちゅの悪いお姉さんによくわかんない説明を聞かされ、最終的には料金の説明になったのはわかったんだけど「ホニャホニャと、ウニャウニャをどうのこうのするのが月額3000円で、フミョフミョするのが月額5000円で3倍効き目がありましゅ」みたいなことを言われるんだけど、その内容が具体的にどういうものなのかは説明がないので目が点。家から遠く、月に何度も通えそうもないので、マッサージ中心の安いコースをお願いする。そのままさらに待たされ(予約してないので待たされるのは問題ない)、どうぞって呼ばれてやっと院長に会えるのかと思ったら、さっきのかちゅじぇちゅの悪いお姉さんに背中をなでられて終わってしまった。ほんとに撫でてるだけの施術だった。こういうのでも急所に入れば効くような気もするけど自分にはただ撫でられたとしか感じなかった。初診料こみ2000円(次回からは600円になると言ってた)で電気治療等いろいろやってもらってるのでボッてるとは思わないけど、ここの場合、施術より機械の使用代だなあって感じ。あとで公式サイトを見直したら、600円のコースはマッサージ中心だと書いてあって、いろいろ機械を使えるのは月額3000円と5000円のコースだというような説明があった。あれ、もしかしてホニャホニャ言ってたのが待ってる間にやってたやつだったわけ? 600円だともう次はそれすらないかもしれないのか。それはさすがに、もう行かないと思う。

・著書まである先生のところがこんなだと、もう整骨院・接骨院の類いは探しても無駄なのかもしれない。正直最初にかかってたところの一番上手い先生がまともだったけれど、それ以外の先生がど下手なので戻るに戻れない… こうやって病院をとっかえひっかえするのをドクターショッピングなどと言ってあまり良いこととはされないけれど、行かないとわからないほど整骨院・接骨院がバラエティに富みすぎてるんだったら。

・以下まだまだ四十肩生活は続くので、特記すべきことができ次第追記する。

闇雲に運動すればよいのか?

2017.03.30

 滑車運動が自分にはよろしくなかったような気がするので、それ以来、運動の質を考えてみるようになった。

 全身が映る(少なくとも上半身が映るくらいの)大きな鏡の前に立ってみる。腕を下ろした状態での肩の高さを見ておく。場合によってはその状態で高低差があるかもしれないが、手を軽くぶらぶらさせるなどして肩の力を抜き、左右の肩が同じくらいの高さになるようにまっすぐ立つ。

 それから両腕を伸ばしたまま、前方にゆっくり上げていくと、手が肩の高さになる前に痛い方の左肩が右よりぐっと上に上がってしまう。

 「腕を上げる」という動作を言葉だけでとらえると、普通は肩の高さにまでは目が行かず、手がどこまで上がったかを見て「少し上がるようになった」などと言ってしまうが、わたしはそれが大きな間違いなんじゃないかと考えるようになった。

 四十肩で筋肉がこわばった状態のまま、手の高さだけに注目して腕を上げようとすると、本来動いちゃいけないものまで引っぱり上げてしまう。これでは余計な筋肉に負担をかけて傷めるし、体のバランスをどんどん悪くするだけじゃないだろうか。

 これまで「無理のない範囲で」していたつもりの運動が、どれもこれも頑張りすぎだったかもしれない。鏡を見て左右のバランスをとりながら、同じように動かす。それだけでも関節や筋肉は動くので、無理に可動域を拡げようとしてはいけないのかもしれない、と思うようになった。

IMG_0699s ▲痛い方の肩は筋肉が引きつっているので、手を上げようとすると肩ごと上がってしまう。この状態で滑車体操などして無理に上げようとすると、本来伸びてはいけない筋肉を引っ張り伸ばしてしまうだろうし、肩甲骨も引っ張られて傷むばかりではないかと思うんだけど。

激しくない運動をしたら逆いところにヒットした

 上記の、無理に腕を上げると肩ごと上がってしまう現象をふまえて、肩が上がらない程度に腕を上げ下げしていたら、逆にそれが本当に痛いところに作用してしまったようだ。今強烈に痛くて悶絶している。つまり「無理やり上げても関係ないところに効くだけ」という理論は間違ってなさそうな気がする。しかし、正しく悪いところにダイレクトに届いてしまうのが良いのか悪いのかはわからない。 # 追記:動かす範囲を前より狭めているのに痛いところにヒットするのはなぜか。腕を持ち上げて保持する筋肉は、たぶんひとつじゃないので、傷んでいる筋肉の範囲を超えて腕をあげてしまうと、別の筋肉を使ってしまうんじゃないかと思う。傷んでいる筋肉を刺激するなら、痛みを超えて頑張ってもほとんど無駄っぽい。傷んでいる部分を刺激していいかどうかは状況によると思う。少なくとも急性期にやったら絶対ダメ。 # この無理しないで無理する感じの運動を遣り始めて1週間後くらいに、突然、夜寝る時の痛みが消えた。この運動のせいかどうかは不明。痛みのなくなる時期に入っただけかもしれない。

ロキソニン、ジェネリックじゃないのも買ってみた

IMG_0737s IMG_0738s  医者でもらったロキソプロフェンの貼り薬は、捨てるのもモッタイナイのでなんだかんだと貼りまくって消費した。前に書いたとおり上手く貼るのが難しく、使い勝手がすごく悪かった。そこで気になるのがジェネリックじゃない本当に第一三共が作ってるロキソニンの貼り薬である。有効成分が同じでも、粘着物質が違ってるかもしれないじゃないか。飲み薬よりも違いがでるかもしれないぞ、と思って薬局で買ってみた。医者で処方せんを書いてもらったほうが断然安いのはわかっていたけど、試しに少量欲しいだけだったので。ロキソニンは飲み薬も貼り薬も薬剤師のいる薬局でなら処方せんがなくても買える。いないところでは売られてない。

 一番小さいサイズ(7枚で750円くらいだった)を買ってみたら、医者からもらったロキソプロフェンの半分くらいのサイズだった。そのひとつ上のサイズは7枚で1500円くらいしたと思う。#値段と枚数を何度か修正してしまった。正確にいうと自分が買ったのは7枚入りの小袋が2個入ってる箱で1600円くらいだった。7枚しか入ってない箱もあって、そっちは750円くらいの値段がついてたと思うが、後日同じものを別の店で見たら950円だったので見間違いかも。

 貼ってみると、小さいせいもあるだろうけど、やけに貼りやすい。縁の部分は粘着力が弱くなってて、手でふれるとめくれそうになるが、だからといってめくれて剥がれてしまったりはしない。貼り心地でいえば元祖ロキソニンのほうが断然上だった。こういうのは逆に後発のジェネリックのほうが工夫されてる場合もあるかもしれないので遣い比べてみないとわからない。

 次に効き目。ジェネリックのロキソプロフェンはメントールの刺激(スースーするやつ)が強かったけれど、ロキソニンは(サイズが小さいせいもあるかもしれないけど)メントールの刺激が少ないような気がする。これは好き好きかもしれない。気休めのスースーがあったほうがいい人もいれば、スースーが嫌なんだよって人もいると思うので。肝心の鎮痛効果は「うーん、どっも同じかな」って感じ。主成分は同じなので、まあそれは当たり前。

 ロキソプロフェンは倍のサイズのやつを医者に処方せんを書いてもらい、35枚買って、診察+薬代で2000円しなかったような気がする。ロキソニンはプロフェンより高いはずだけど、それでも処方せんを書いてもらったら保険適用後の値段がすっごくすっごく安くなるはずなので、沢山欲しい人は絶対医者行ったほうがいいと思う。自分の経験だと、大きい病院はすごく込んでて半日仕事だけど、町の小さな整形外科だとそんなに混でないです。湿布もらうだけならどこだって同じだよ。

アクアチタンがどうのこうの

IMG_0763s  試供品を貰った。大まじめに貼ってみたが、もちろん効かなかった。

6ヶ月目、痛みが消えたが動かない

2017年5月

 6ヶ月目に入った頃、痛みが消えた。それまでは痛みで寝られないほどだったのに、今は普通にしている分には痛みはない。そういう時期なんだろう。痛みは消えたが左腕の可動域はさっぱり変わらない。医者や整骨院は休止しているが、運動は家でやってる。

 普段の痛みが消えたので、今度はけっこうハードな運動をするようになった。以下は推奨していいかわからないので真似てみるなら自己判断で。

 運動その1:手のひらを上にして両手を前に付き出す。その状態で肘を上方向に曲げる。正常な右腕は、肘から上を外側へ動かすことが出来るが、左腕は内側に曲がっており、外には動かせない。そこで、右手で左の肘を掴み、親指を肘から上の腕に添える。親指に軽く力を入れて、腕を外側に倒す感じにする(実際に倒れなくても力がかかっていればよい)。その状態で、肘を上下左右にゆっくり動かす。動きは小さいけれどかなり効く。痛みが激しいならやめたほうがいいかもしれない。

 運動その2:腹の前で両手をアーメンって言うときみたいに組み、両肘を体の横に張り出す。この状態でも悪い方の腕に痛みが来るかもしれない。痛みが激しいようならやめたほうがいいかもしれないが、まだ行けそうなら次に進む。組んだ指はそのままで手のひらを放す。すると、肘がさらに外側に張り出すが、たぶん左右が同じ状態にならないはず。ためしに正常な右肘を前後に動かしてみる。正常ならば前にも後ろにも動くはず。しかし、悪い方の左は、わたしの場合、体の後ろのほうには行くが、前には出せない。そこで、壁などを使って肘を前に押し出すなどする。

 運動その3:良い方の腕を体の前に付き出す。手のひらは下でよい。そのまま肘を体に引き寄せるように曲げる。曲がった状態で手を上下に動かしてみる。良い方ほ腕なら自由に動くはず。同じ事を悪い方の腕でもしてみる。わたしの場合は上には動くけれど、下には動かない。そこで、そのままの状態で、良いほうの腕で悪い肘を掴む良い方の腕の下に、悪い方の腕がある状態にする。良い方の肘で悪い方の手を下押しながら悪い方の肘を軽く持ち上げる。ここで激しく痛むようならやめたほうがいいかもしれない。それほどでもないなら、そのまま肘を上下に動かしたり、回したりする。

 これらの運動は自分で考えたものなので、推奨していいかわからない。ただ、固まってる肩には効くかもしれないし、それほどでもないかもしれない。とにかく、効きそうなことを模索せずにいられないくらい毎日が不安だ。

新たな整骨院に行き始める

 東京に帰ってきたので新しい整骨院を探して通い始めた。これまでの整骨院は先生たちが若かったが、今度は年配の先生で、院も昔からある感じだった。四十肩・五十肩で腕があがらないのは「肩が癒着しているから」と説明していた。動くほうの右の状態を見てから、左も同じ感じに動かすのを目指してるのも好感触だった。揉み方も年期が入っており、年の功は侮れないと感じた。動きが悪い左腕を、付け根のところで両手で掴み、上下にゆすって肩が緩むようにしたり、両手を頭の後ろで組んだ状態で、先生が肘を後ろに引っ張るなど、けっこうハードなこともしてもらった。1ヶ月くらいほぼ毎日通った。通い始めた時よりも、あきらかに肩が緩んではいるが、自力で動かせる範囲が広がったかっていうと、それほどでもない。今までの整骨院に比べるとかなりアタリだと感じるので、今もやめてはいない(週一に減らしたが)。施設が古いので、痛いところに貼り付けて通電する電気治療器も古くて、イマイチ気持ちよくないのが玉に瑕。

7ヶ月目、可動域広がらず、新たに整形外科に通い始める

2017年6月

 本当に治るんだろうかと絶望感が深くなる。痛みが消えたことで、動かないのが痛みのせいじゃないってことははっきりしており、ではどうしたら動くようになるのかと、そればかり考える。生活は不自由だらけだ。髪の毛もまともにいじれず、手が後ろにまわらないので着物は着られない。エプロンの紐もきつい。無理すればできなくもないが、無理しないとできないという状況にイラッと来て毎日が憂鬱でしかない。ツイートもしたが、男と女とでは普段必要とする腕の動きが違うのだ。女性の服には後ろファスナーや後ろリボンが多いし、髪の毛をまとめるのに複雑な作業をする。それら全部を我慢する、あきらめる、という方向に解決したいとは思わない。そう簡単にあきらめてしまえるのなら、いっそ人生そのものをあきらめたほうが簡単だと本気で思う。だいたい世の中はオカシイ。死ぬような病気だと他人はビビって心配そうな顔をしてくるけれど(わたしは癌患者だったことがります…10年以上たってるのでどうやら治ったようですが)、死にたいほどの悩みって全然理解してもらえない。

 とにかく不安で仕方がないので、何かせずにはいられない。新たに整形外科に通い始める。

 前に通った整形外科は滑車運動を「勝手にやって」と言われて、あとは貼り薬をくれるだった。これじゃダメだと思ったので結局やめてしまった。どこに行ってもこんなだろう、と思うと、しばらくよその病院を探そうという気分にもなかなかならなかったが、不安のほうが勝った。公式サイトを持っていて、スポーツ系の障害が得意そうで、手術もやる、と書いてあるところを選んでみた。そういうところなら機材もそろっていそうだし、そのくらい我慢しろとは言われないと思うので(そんなこと軽く言ったらスポーツ選手泣くよね)。

 レントゲンを取ってもらうと、肩関節の隙間が、正常の半分くらいになってるということだった。正常だと、上腕骨の丸いところと、肩の骨(肩峰?正式な名前がわからない)の間が12mmなきゃいけないそうだ。それが半分くらいしかないらしい。先生は迷わず「肩に注射してリハビリですね」と言って、この日はステロイド入りの薬液を肩に注入された。ステロイドは炎症をとめるが頻繁には使えないので次回はヒアルロン酸にするそうだ。しばらくは週一で注射したほうがいいとのこと。肩関節への注射は初めてだったが、注射針が刺さること自体は大した痛みはなく、薬液が注入される時に少し痛かった。注射後も、動きによって軽い痛みがたまにある。痛い痛いと大騒ぎするほどの痛みではなく、これならまあ続けられるだろう。注射は(前に通っていた整形外科でも言われたが)即効性はなく、打たれてすぐに可動域が広がるようなことはなかった。

 問題はリハビリだ。まさかまた滑車運動かと思ったらそうではなくて、きちんと理学療法士の先生がついた。初回は背中全体の筋肉の付き方を見て、どういう動きができないのかを見るだけで、特別治療的なこともなく終わったが、これだけ丁寧にしてくれるならしばらく通ってみてもいいかもしれないと思う。というか、前に通っていた整形外科のダメさに気付いてため息しか出ない。

 初診料、レントゲン、リハビリ、投薬(消炎沈痛効果のある湿布と飲み薬)ひっくるめて4000円くらいだった。次回は初診料やレントゲンがないのでもっと安くなるはず。別途、薬代に1500円ほど払った。普段の痛みがないので、この湿布と薬は必要だろうか。消炎効果がどこまで期待できるかってところだけど。

病院もまともじゃないかもしれないと思った

2017年9月

 6月に行き始めた病院は二週目にしてあっさりやめた。最初の回に「肩が上がらない、痛みは、最初はあったが今はない」と伝え、医者からは「集に一度肩関節に注射を打ち、リハビリをしなさい」と指示された。その翌週、状態は先週と変わらない(痛みはないが、肩が上がらない)と言うと、医者は「痛みがないなら注射はいらない、肩は動かしとけば勝手に治る」と言い始めた。

 何を言われてるのかさっぱりわからない。呆然としていると「注射はどうする、打って行きますか」というようなことを聞かれた。ちょっと待て、今いらないって言ったような気がするんだけど? もう、本当に何を言われているのかさっぱりわからない。どうしていいか咄嗟に判断がつかず、その日は注射を打ってもらった。

 しかし、こうなると次回はどうしていいか自分でもわからない。そもそも「動かしとけば勝手に治る」のであれば病院に行く必要すらないのでは。一度は帰りかけたものの、本当にどうしていいかわからなくなったので引き返した。受け付けのお姉さんに「先週の診察で、何回か注射を続けるという話だったのですが、先生がこれこれこうなので、自分でもどうしていいかわからず、で、結局、次週どうしたらいいんですか?」みたいなことを聞いてみた。とにかく、こちらとしては不安のどん底で混乱しまくっているので、指示が曖昧だと本当にどうしていいかわからないので。

 すると、奥から別のお姉さんが出てきた。お姉さんは「痛みがないなら注射はいりませんね。注射のほうが痛いですからね」って言うんだけど、それってつまり無駄な治療をされたということなのでは? 無駄なことをされたという意味ですかと聞いたら、そんなことはないという返事。じゃあなんなのか。この時点でイラッときて、こっちがまともな会話をする気になれなくなった。それで、もうこの病院には行かないことにした。

 そういうわけで病院はやめたけれど、治ったわけでもないし、治らないのではという不安も消えないどころかむしろ深まった。かといって直前に通っていた整骨院に戻るのも難しい。たぶん、同じ症状で別の病院を受診してしまうと、その病院の先生の指示がないと整骨院で保険が効かないんじゃないかと…そこらへんの詳しい規則を、わたしは素人なのでよくわからんのですが、とにかく整骨院の先生に迷惑がかかるかもしれないので、その月はもう行かないほうがいいだとうと判断した。

さらに別の病院へ

 それで、さらに別の病院に行くことにした。リハビリを頑張ってる感じのところを探した。診察室で症状を伝え、今までこういうところに通ったというのを、おおざっぱに説明して「というわけで、サボっているわけじゃないんですが…」と言い添えたら、先生が一言「いや、サボってたんだね」と断言。…は?以降、何を聞かれても棒読みで返事。ああそうかい、サボってたからいけないんかい。

 本気でもう二度と来るかって思うくらいムカついたけれど、とにかく、リハビリがどんな感じなのか見ることにした。サボってるからだと言われたので、さぼらなければ治るのかよ(ぶち切れ)という意地みたいなものもあったので。ところがその病院はひどく面倒なところだった。診察を受けてからでないとリハビリの予約がとれないので、当日は受けられず、予約をとって翌週また来るように言われた。

 さらに面倒なことに「この病院は普通の病院じゃないからね by失礼な医師」ということで、リハビリの前にかならず診察を受けなければならない決まりがある。どんな診察かっていうと「こんにちは」「リハビリだったね、はい行って(ファイルを渡される)」「あ、はい」これだけ。これをね、行くたびに毎回やる。いらねーだろこんな診察(激怒)。

 肝心のリハビリはというと、これも厄介だった。医者には「サボってるからだ」と言われたのに、リハビリ室では「炎症が残っているので安静にする必要がある」とか言われてしまう。わたし何気にひどい目にあってるような気がする。泣いていい?

 ここもやめれば良かったのかも知れないけど、とにかく自分サボってないからwww、という意地みたいなもので通った。しかし本当に厄介だった。医者は「じゃ、行って」だけのために毎回診察室に呼ぶし、リハビリ室ではたっぷり一ヶ月小指を揉まれた。小指である。肩ではなくて。

「内蔵からくるものかもしれない」とか言いながら手の小指を揉まれつづける。たしかに東洋医学の発想ならば全身を整えるところからだっていうのはわからなくはないし、それで四十肩に効けば文句はない。ただどうも違うことをされてる感がある。療法士は小指に繋がってる筋肉が固く、揉むと肩もゆるむのだと主張するので、「それは肩の筋がこわばっているので小指まで引っ張ってしまうのでは?」と反論してるも、あっさり「ちがいますね」と否定される。そうなのか…

 それでも一ヶ月我慢した。自分には理解できなくても効くのかもしれないので。でも、残念ながらろくに効いてない。二ヶ月目に入った頃に「やっぱり肩からだと思う」と主張して方針を変えてもらった。腕が上がらない、後ろに回らないのは、外転・内転がうまくいってないせいじゃないかと思うとか意見してみたりして。それで上方向には腕が上がるようになったけれど、後ろに回す動作はあまり改善しなかった。

 上方向の動作も、結局自分で正常な腕の動きを観察して、「これは腕の内転がうまくいってないせいでは」と思い、ひねりをいれながら上げる運動をけっこうやったのが改善のきっかけのような気がしている。いや、きっと小指をもんでもらったのも少しは効いていると、思わないとスッたお金が悲しいので、思うことにする。

 結局そこは丸二ヶ月通った。あまり改善しないので療法士が少しあきれぎみで「左が動かないのは、右手が動き過ぎるせいでは?」なんてことまで言い始めた。完全に潮時だと感じた。二ヶ月もさぼらず頑張ったけど完治はせんかったよ。サボってないよ(激おこ)。そして季節はうつろい、なぁぁぁぁつのおぉぉわぁぁぁりぃぃぃぃぃ

 ここまでこき下ろしておいてアレだけど、小指を揉むのもきっと自分じゃない人には効くんだと思う。自分だって二ヶ月前にくらべたらずっと良くなった(しかしそれを治療の成果だと認めたくな……げふんげふん……いや、きっと治療の成果ですよ、そうに違いないってことにしておきます)。これまでにかかった病院は、それぞれ違うことをした。最初は滑車運動で(わたしはそれで悪化したと思ってるんだけど)、次は注射(しかも翌週は不要だって言われるし)、その次は小指を揉まれて大した効き目はなさそうだった(時間とお金だけが消費される)。要するに四十肩のメカニズムはろくにわかっておらず、治療法も確立してないってことでファイナルアンサー?たまたま自分に合う治療を引き当てた人だけが勝者なのだろう、という悟りを開いた。

 それと、昨今の整形外科は、お年寄りしか相手にしてないことにも気付いた。行く先行く先、いるのは御老人ばかりだった。自分もそんなに若くはないけど、どの病院へ行っても待合室の最若手は自分だったよ… 若くても怪我はするし、体も壊すと思うんだけど、若い人は病院に行かない(行けない)んだね… 何かとてつもない闇を見たような気がする…

 で、これからどうしよう(爆死)。

 当面、自己流で運動はしようと思っている。単純に腕の上げ下げ曲げ伸ばしだけでなく、ひねりを入れて動かすなど。発症してから十ヶ月くらいたった。最初の頃にくらべたら、ずっと良くなってることは間違いない。

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

四十肩日記:発症から四ヶ月、何をしたか、何を買ったか への2件のフィードバック

  1. Sari のコメント:

    こんにちは、

    東和病院の整形外科はいかがでしょうか。
    私のかかっている内科の医師が名医だと薦めてくれた医師がいるんです。
    曰く「あの先生が治せなかったら他のどの先生も無理だろう」

    私も10年来、原因不明の病があっさり病名が分かりました。
    (亀有から佐野まで全ての整形外科にかかったのですが、なんと一番近いとこころで盲点でした)

    その医師の診察日は、遠いところからの患者も殺到して、午前中の診察が4時頃までかかるのが続き、とうとう午前中のみの診察になりました。

    もしダメ元で行かれるなら、
    医師の名前は、中山先生です。診察日などはHPで。
    (臨床が主なので外来診察日は少ないです)

    どのあたりにお住まいか分かりませんが、亀有行きのバスですと、駅からも近いですが、中川4丁目から環七渡るのが一番かも知れません。

  2. ピンバック: アクアチタンってなんなんだよ…疑似的なアレか! | 超・珍獣様のいろいろ

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