根尾の淡墨桜(うすずみざくら)を見てきました #日本五大桜 #桜

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 1922年(大正11年)に、三春滝桜(福島県)、石戸蒲ザクラ(埼玉県)、山高神代桜(山梨県)、狩宿の下馬ザクラ(静岡県)、根尾の淡墨桜(岐阜県)が国の天然記念物に指定されました。これを日本五大桜といいます。

 桜は咲いている時期がせいぜい10〜14日といったところなので行くのが難しいです。岐阜県は無理かと思ってたんですが、どうにか行く事ができました。

 淡墨桜(うすずみざくら)は、樽見鉄道の樽見駅から徒歩15分くらいのところにあります。わたしは愛知県豊田市から友達の車で出かけたのですが、高速で各務原まで行き、そこから下の道を通って、豊田から3時間くらいだったかなと思います。

 見に行ったのは2017年4月9日。朝から雨が降っていましたが、根尾谷(ねおだに)に着く頃にはあがっていました。そのせいか道も混んでいなかったし、駐車場もがら空きだったのは幸いでした。駐車場は1日500円です。駐車場のあるところから桜までは300mくらいだと係りの人が言ってました。沿道に出店が沢山あって、あちこち見て歩いたのでどのくらい距離があったかよく覚えていません。

DSCF2061bs ▲淡墨桜

 淡墨桜は樹齢1500年以上と言われています。それは大きな木で、桜を見るというより大仏さんや大観音を見るような気持ちになります。もちろん崇高な気持ちというのもあるんですが、それより建物の隙間からニョキッと顔を出した巨大な物体を見たときのクラッと感のほうがしっくり来ます。

 伝説によれば、淡墨桜は継体天皇(4世紀後半から5世紀前半くらいの人)が植えたとされています。彼がまだ男大迹王(おおどおう)だった頃、皇位継承の争いから身を守るために根尾谷で育てられました。成長して都に上ることになり、ここに桜を植え「身の代と遺す桜は薄住みよ千代にその名を栄盛へ止むる」と歌を詠んだといいます(…作風がやけに新しい感じがするのはたぶん気のせいですね、うふふ)。

DSCF2039bs  種類はエドヒガン(別名ウバヒガン)です。一重咲きで、萼筒(がくとう、萼の下についてる筒状の部分)が玉のように丸いのが特徴です。花は葉よりも咲きに開きますが、ソメイヨシノと違って花が盛りのうちに葉が開き始めるのも特徴みたいですね。

DSCF2059bs  ツイートでは八分咲きくらいかと言いましたが、本巣市公式の実況によればこの日は七分咲きくらいとのことでした。空に雲が多く、光のかげんが今一つでしたが、それでもたいそう美しかったです。

DSCF2057bs ▲写真右が淡墨桜。左は大正時代に植えられた二代目。二代目も大きな木です。

 淡墨桜は大正時代に枯れそうになったことがあるそうです。そこで岐阜市の医師・前田利行氏を招きました。彼の本業は歯医者さんだったそうですが、古木の再生が得意で、今でいう樹医のようなこともしていました。彼が桜の根元を掘ってみると、根はシロアリに食われ、枯死寸前でした。そこでまずシロアリを駆除して、ダメになった根を切り、山からとってきた桜の根を238本も継いで、見事に淡墨桜を蘇らせたということです。

DSCF2056bs  その後、時は流れ、昭和34年の伊勢湾台風の時にも大きなダメージを受けました。このときは小説家の宇野千代さんが雑誌等で現状を伝え、これまで以上に手厚く保護されるようになったということです。

DSCF2022bs  二代目の桜の裏には観音堂があります。桜の季節には売店にも開き、御朱印もいただけるようです。お参りしようとしたら、お堂の中から地元の人が顔を出して「(仏様の)おさがりどうぞ」と飴をくれました。観音様の前から手が出てきたのでちょっとびっくり。

DSCF2044s  観音堂の隣には大師堂もあります。こちらには、もともと等身大の弘法大師座像があったそうなのですが、平成17年に不審火で全焼し、今は残っていないそうです。現在は小さなお大師様が収められています。

DSCF2021s  わたしは入らなかったのですが、近くにさくら資料館というものがあり、前田利行さんが根継ぎをする様子が人形で再現されているそうです。入館料は300円くらいだったと思います。

IMG_0782s  駐車場から桜のあるところまで、沿道は出店がいっぱいです。これはお焼きなのですが、里芋とうるち米のご飯をついて作ったものだそうです(少しもち米も入れてあるそうです)。芋がえ餅ってやつですね。生姜のきいたタレがとても美味しい!値段はいくらだったっけ?200円くらい? #おともだちによると 120円だったそうです。

IMG_0794s  こっちのはもち米にトチの実混ぜて搗いた餅だそうです。こういうのが8つ入って1100円でした。トチの実は「モチモチの木」の実のことです。1100円はちょっと高いなーとは思いましたが(値段というより8個が食べ歩きには多すぎるので)懐かしいので買ってしまいました。小学校の教科書に『モチモチの木』というお話がありました。身近にトチの木で餅を作る風習がなかったので「モチモチの木の実で作るお餅ってどんなだろうね」と話ながら学校から帰ったのを思い出したのです。

 トチノキは栗みたいな大きな実がなるんでしたっけ。あの頃、誰かがどこかのお土産だといって、小さなトチの実餅を持ってきて、4人くらいで分け合って食べたことがあります。それはあまり美味しくなくて、大したことないなという感想を言い合ったのを覚えています。

 根尾で買ったトチ餅は、大福餅みたいにやわらかくて、中のあんことよく合いました。お店の人が「冷凍すれば日もちするからね」と言ってましたが、その場で2個食べて、友達の家で残りを食べて、その日のうちに食べてしまいました。

IMG_0802s IMG_0800s ▲お食事処たなか アマゴ煮付け定食と、アマゴフライ定食、どちらも1200円。

 どこかでお昼を食べられないかと思い、樽見駅前の道(おそらくこのへんの目抜き通り)でみつけた店に入りました。裏が農協で、農協の前に店用の駐車場がありました。アマゴはサツキマスという魚のうち、川で一生を終えるものを言うそうです。おともだちと一匹ずつ交換して食べたのですが、どっちも美味しかったです。フライはソースをつけるとソース味になってしまうので、塩か醤油をもらえばよかったかなと思いました。

 そのあと、根尾周辺を少し観光して、マイフェイバリット断層に出会ったりしたのですが、それはまた別の記事にしようと思います。

関連記事・日本五大桜シリーズ

◎福島県:三春滝桜を見に行きました(ベニシダレザクラ)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1548

◎山梨・長野プチ旅行(エドヒガン)
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?no=1333
 だらだら長い旅行記ですが、途中に神代桜のスライドショーを貼ってあります。

◎静岡県:狩宿の下馬桜(ヤマザクラ、特にアカメシロバヤマザクラとも言われる)
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20150414p1760

◎埼玉県:石戸蒲ザクラ(エドヒガンとヤマザクラの自然雑種=カバザクラ)
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20160407p4268

◎岐阜県:根尾の淡墨桜(エドヒガン)
今見ているこの記事です。

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珍獣ららむ〜 の紹介

特技はおりがみとお蚕の飼育と世の中の役にたたないこと全般です。養蚕が普通の仕事だったらニートでヒキコモリの体質から脱出できそうな悪寒がします。DQ10はほぼ引退しました…だってストーリーが完全にソロゲーなんだもの。/ちなみにわたしが珍獣を名乗っているのは1999年からで、イモトよりも古いです。ワンピースは知らん。イモトですねって聞かれるとあっちがマネだと答えたくなる。 twitter などでは chinjuh です。

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