小松菜は江戸川区あたりで昔から栽培されていた野菜です。二枚目の写真に由来が書かれていますが、昔は特別に名前もない菜っ葉でした。
あるとき、八代将軍・徳川吉宗が鷹狩りにやってきて、香取神社で菜っ葉の入ったすまし汁を飲みました。吉宗公は大変美味だと喜んで、これからはこの土地(小松川)にちなんで小松菜と呼びなさいとおっしゃいました。
小松菜誕生の舞台となった香取神社は、江戸川区中央に今もあります。
▲新小岩香取神社:名前は新小岩なんですが、住所は江戸川区中央四丁目にあたるようです。入り口向かって左に「小松菜の産土神(うぶすながみ)」という立て看板が見えるでしょうか。
▲小松菜産土神の石碑。ただの石碑(しかも古くもない)ので、あまり興味がなくて、由来書きのほうをメインで写した写真しか持ってませんでした。産土神というのは、その人やモノが生まれた土地を守護する神様のことです。この神社の神様が小松菜誕生の瞬間を見届けたぞってことですね。
◎関連記事:新小岩香取神社の大雷神
http://www.chinjuh.mydns.jp/wp/20161025p5891
大雷神といって、強い雷神様を呼んできて落雷を避けようという信仰がこのへんにあって、江戸川区の何ヶ所かに「大雷神」の石碑があるんです。それを見に行った記事です。
で、なんの話だったっけ。そうそう、小松菜発泡酒でした。
江戸川区内の酒屋でみつけて買いました。製造元は新潟のビール会社です。成分表にしっかり「小松菜」と書いてある…うひひ。コップについでみると少し濁ってます。味は……あー……うーん……うふふふ。
なんでしょう、どうせなら青汁でビールを割って飲むくらいのインパクトがほしいのですが、そこまでのネタではなく、きちんとビールに仕立ててあるんですね。それゆれネタとして中途半端で、美味しいかっていうとそうでもなくて、やはり小松菜とビールは別々にいただきたい、としか言いようがないものでした(笑)
小松菜発泡酒(ビール)は、江戸川区の小松菜研究会という団体が企画したもので(ソース)、姉妹品に小松菜焼酎とかもあるらしいです。焼酎……一度くらい買うべきだろうか(笑)
【おまけ】
徳川吉宗公が、といえば、お花茶屋(葛飾区)という地名の由来もそういうやつです。鷹狩りに来た吉宗公は具合が悪くなり、茶屋の娘「お花」に看病してもらいます。元気になった吉宗公は「これからはこの茶屋をお花茶屋と呼ぶように」と言い残して江戸城に帰っていきました。
鷹狩りは、犬公方で有名な五代将軍・徳川綱吉が禁止して以来、ずっと行われていませんでした。それを復活させたのが八代将軍・徳川吉宗なので、当時の人たちにとって「吉宗」「鷹狩り」は印象的に強く残る出来事だったはずです。
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