蚕砂茶（お蚕の糞のお茶）

▲お蚕の糞。今うちにいるお蚕が製造したものです。

　普通は五齢になるともっと大きくて湿り気のある糞をするのですが、餌の桑に潤いが足りないのか、こんなカラカラの糞をしてます。糞が湿ってる場合は、新聞紙かなにかに拡げて風通しのいいところに置いて乾かして使います。カラカラに乾いてる状態ならば密閉瓶に入れておけば長持ちします。

▲お茶として飲むだけなら、お湯を注ぐだけ。乾かす時にほこりをかぶるでしょうから中国茶式に最初の一杯は捨ててもいいかもしれない（洗茶といいます）。二煎目からでもちゃんと成分も色も出るはずです。（薬として飲む場合は漢方薬のように煎じたほうがいいのかもね）

▲急須の中でジャンピングするお蚕の糞。

▲蚕砂茶（さんしゃちゃ）の完成です。

　糞なんて…と思うでしょうが、虫の糞はほとんど食べたものが出てるだけなので、特に臭くもないです。お蚕の餌は桑の葉だから、ほとんど桑の葉茶だと思っていいでしょう。苦味も渋味もない、まろやかな味です。もしかすると桑の葉そのものを飲むよりマイルドかもしれないです。お茶として飲むには物足りないくらいで、何か別のものとブレンドしないと飽きちゃうような味です。

　成分は、ほとんど桑の葉なので、ビタミンＣはあるかもね。あとクロロフィル（葉緑素）とかも。

　生薬としては「去風湿」といって、風や水によって筋肉や関節に起こる害を取り除く効果があると言われていて、具体的に言うとリウマチとか痛風みたいな病気や、麻痺や痙攣に効くんじゃないかと言われてます。止血効果なんかもあるらしいです。

　ただ、東洋医学って難しくて、痛み止めだからって誰の痛みにも効くってもんじゃなくて、その人の体質に合わせていろんな生薬をブレンドして使うと相乗効果ですごく効くものです。薬としての効き目を期待するんだったら、漢方薬局で相談したほうがいいと思いますよ（って一応言っておきます）。

　ちなみにお蚕の糞（蚕砂）は、漢方薬局とかで買おうとすると500gで1700〜4000円くらいするようです。楽天で一番高いの貼っときます。見よ、お蚕の糞は高級品だぞ（笑）

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カテゴリー: たべたもの日記, 養蚕 タグ: 茶 パーマリンク