作り方 1. 米をよーく煎る 2. 三倍の水にて弱火でじっくり炊き上ぐるべし (すずさんは「大日本帝国の利器・火なしこんろ」を使用) 3. 翌朝、さしもの火なしこんろも冷めてゐるので鍋を火にかけ温めなほす
先づはお米。四十竓(みりりっとる)用意しました。通常の炊き方であれば九十竓の米で一膳分のご飯になります。
フライパンを用意(と言ひつつ写真は中華鍋)。米をよーく乾煎りいたしませう。
木べらで混ぜながら煎り付ければ米は白くなります。一粒、二粒はぜて参りましたら火をとめて、余熱でさらに煎り付けます。
ここで量りますと、最初の米の八十ミリリットルほどに増えてゐました。
鍋に煎った米と「三倍の水」を加へます。そこで問題になるのが煎る前の三倍か、煎った後の三倍かといふ事ですが、ここは煎る前と解釈し、百二十竓の水を加へました。
「節米しても燃料を無駄づかひではつまらない」「ここは二十一世紀文明の利器しゃとるしぇふに任せて」
一時間ほど後、鍋を開けてみますと、米はすっかり水を吸ひ、「再び火にかけ沸騰させて置く」ことは出来そうも有りません。水は煎った米の三倍だったのか…
昔言葉が下手すぎるのでここらで素に戻ります。通常の炊き方ならばご飯一膳分は白米90mlです。今回は40mlの米で一膳分になったので、倍量に増えてます。なるほど、これなら節米対策にぴったり。
しかし、まったく普及しなかったそうです。ずばり不味かったらしく、すずさんたちも漫画の中で「あれを喜んで召し上がる楠木公という人はほんまの豪傑なんじゃろうねえ…」と言っています。
そこで、わたしも覚悟して食べてみるわけですが……いや、それほどでもない。今のお米で作ったせいかもしれないけれど、そこまで不味くない。
でもこれは、ご飯じゃないなあ。噛みごたえがなくて、舌でつぶせるほど柔らかく、パラッとしていて、うまく説明できないけど軽い食感です。まるで食べた気がしないのでした。こんなんじゃもの足りなくてもう一膳食べてしまいそうですが、それでは節米にならないし、手間の分だけ無意味な気がしました。
ウィキペディアの「節米料理」に楠公飯の事が書いてあります。当時の体験談として、
1.「苦くて、すぐやめた」
2.「水っぽくてまずい」
3. 「(弁当にすると昼食時には)中には白濁した水がたまり、ふやけたご飯粒が隅に沈んでいた」
といのがありますが、1は煎り過ぎでしょう。焦げたら苦いのは当たり前。2と3は水の入れ過ぎじゃないかと思います。
もっとも、戦時中の米は今ほど精米されていなかったはずなので、焦げやすさ、給水率が違うのかもしれません。
玄米の七分搗きくらいでもう一度やってみたい気もしますが、今うちに玄米がないので今日はこのへんで。
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ドラマこの世界の片隅にで見て検索しました楠公飯 67歳のジジイです 食べたことあります楠公飯とは知らずに⁉随分と貧乏な生い立ちなので…
ヨネジさん、こんにちは。今どきは67歳くらいではジジイになれないんです。70越えてからジジイぶりましょう(笑)わたしはもうちょっと若くて花も恥じらう18歳(嘘)なのでリアル楠公飯の経験はありません。わたしの親世代だと、子供の頃は貧乏だったと「自慢げに」繰りかえすので、楠公飯を食べたことがあるなんて言われると、ちょっぴりだけ羨ましいんですよ、あはは。ヨネジさんが昔食べた楠公飯はどんな味でしたか?やっぱり不味かったのかな。いやいや食べるものは粗末でなくても美味しくないですからね。
ではでは、またわたしのサイトが検索にひっかかったらお会いしましょう。