詳しくは↑この記事とコメント欄を読んでください。
軽く説明すると、「ブラック・ジャックに出てくる鯨に飲み込まれた人の話には元ネタがある」「それは欧米で知られた都市伝説だ(手塚の創作ではない)」という話。
コメント欄で「超科学ミステリー」に載ってたよと教えてくれた人がいたので……あ、あー、それ持ってる(ええええw)。というわけで資料写真を。
なんということでしょう。この本は子供の頃にさんざん読んだお気に入りの一冊です。当然この話も繰り返し読んでるはずですが、その記憶はすっぽり抜け落ちていました。
この本は昭和49年(1974年)初刷、ブラック・ジャックの「鯨にのまれた男」は昭和52年(1977年)週刊チャンピオン初掲載だそうなので、これを見ても元ネタが手塚漫画じゃないことがわかります。
これは挿し絵を書いてる画家さんの一覧です。この時代の子供の本は挿し絵が激しく豪華でした。写実画の先生たちがこぞって参加し、要所要所に親しみのある漫画絵も光ります。 石原豪人 山本輝也 柳柊二 野崎猛 辰巳四郎 岩本光正 相内啓司 山内ジョージ 古賀アンナ
なお、著者の 斎藤守弘 氏はSF作家としても有名なあの方です。この本の内容は、鯨男の話のように海外で流布している都市伝説のほかに、事実をまぜつつ創作した真っ赤なウソなども含まれており、全体としてはすばらしく面白い読み物になっています。
過去にこんな質問を人力検索でやりました。
◎ある本に、モックスという名前の人が、1965年くらいに飛行機の… – 人力検索はてな
http://q.hatena.ne.jp/1250457817
◎【三十年ものの不思議です】以下の条件にあう「黄金の龍の絵があるお寺」を探しています。
http://q.hatena.ne.jp/1217899300
↑この質問の再質問&回答↓
http://q.hatena.ne.jp/1289617770
…あれ、この質問やった時に『超科学ミステリー』を見直してるはずですね。なんでその時に鯨男の話にも注目しなかったんだろう。ボケすぎてて泣ける。
まあ、そんなこんなです。「鯨にのまれて生還した男は海外の都市伝説で、手塚の創作ではない」「超科学ミステリーは面白過ぎる」「斎藤守弘は最高に素敵な大ぼら吹き(トム・ピリビ…)」ってことです。
【追記】超科学ミステリーが復刊されたそうです!
なんと、この本でイラストを描いた先生にコメントをいただきました。おまけに『なぜなに超科学ミステリー』が今年復刊したという耳寄り情報も!
なぞ怪奇超科学ミステリー復刻版 (ジュニアチャンピオンコース) [ 斎藤守弘 ]
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こんにちは。
はて、手塚さんのあの作品に出てきたのは斎藤守弘氏ではなかったかな。
「ドオベルマン」というSFマガジンに掲載された読み切りの短編があります。
http://tezukaosamu.net/jp/manga_syllabary_search/302.html
昭和45年の作品ですから、時期的にはこの本に先行します。手塚さんは斎藤氏から直接その話を聞いていた可能性もありそうです。
それにしてもこの本の関係者の名前。
早川清 それって早川書房の人では?
編集人 村田実。まさか映画草創期の大監督じゃないよね。
共に時期的に合わないので有り得ないですが、珍しくない名字と名前の組み合わせだと、よくあることですね。
あー、ドオベルマン、あの話も好きなんですよ。そういえば斎藤守弘が出てきますねえ。直接聞いた可能性は、考えるとドキドキしますが、互いに忙しかったでしょうから、そんなチャンスがあったかどうか(笑)でも、興味深いつながりです。教えてくれてありがとう!
忙しいと言いながら、京橋のフィルムセンターに映画を観に抜け出していたりした人ですからね(笑)。
SF関連の会合で顔を合わせて親しくしていたから、ドオベルマンで本名で登場したのではないかと想います。
この本のイラストレーションを描いた者です。昨年復刊ドットコムという出版社から連絡があり、著作権使用の許可を求めて来ました。当時はまだ20代でしたが十数点の画を描きました。以前地元の図書館でボロボロになったこの本を見つけて懐かしくい思っていたところだったので、驚きました。古書マーケットではなんと6500円ほどのプレミア価格が付いているそうです。今年の5月頃に復刻版が出版されました。ほぼ出版当時そのままです。たまたまこのサイトに載っているこの本の記事を読んだので、更に驚きました。興味があったら手にとってみてください。
きんせいさん、ようこそいらっしゃいました! 子供の頃に繰り返し読んだ本の絵を書いてらした方に来てもらえるなんて感動です。この本が復刊されたのは知りませんでした。さっそく詳細を調べてみます。コメントありがとうございました。