『本草綱目』という中国は明の時代の百科事典によれば「生南海,頭如虎,背皮如蝟有刺,著人如蛇咬(南海にすみ、頭は虎に似て、背の皮は蝟(はりねずみ)のように刺があり、人につけば蛇に咬まれたようになる)」とある。
▲雉(きじ)? しかし雉にしては尾がばらけている。鳳凰にしては地味。鸞(らん)にしても尾が貧弱で決め手に欠ける。
▲亀(かめ) #ピントがうまく合ってないのでわかりにくいが、手前の真ん中から頭が出てる。
↓拡大
▲葡萄(ぶどう)と、下にいるのは栗鼠(りす)。獅子に牡丹みたいな組み合わせがあって、葡萄には栗鼠という決まりがあるそうな。
▲不明(鳥)。植物はひょっとすると柿(かき)かもしれない。実にヘタがあるので桃ではないと思う。
▲犀(さい)、あるいは兕犀(じさい)。昔の人は犀のことを水に住む水牛のようないきもので背中に甲羅があると思っていた。
江戸時代の百科事典『和漢三才図会』によれば、水牛に似て、首は豬(ぶた)のよう、腹は大きく、足は短く、象のような足で、蹄が三つあり、山犀、水犀などがいて、水犀は水に住み、背中に珠甲がある。角は二本で鼻の上と額にある。兕犀は犀のメスで角は一本…というようなことが書いてある(かなりかいつまんだ引用)。
▲不明(馬?)。龍馬(りゅうば)のような気もするけれど頭に角がなさそうに見える。龍馬は中国の伝説上のいきもので、頭に角があり、顔が龍に似ている。黄河から現れたとされている。
▲鳥は鳳凰か鸞だろうか。花は牡丹のように見えるが、つぼみが梔子(くちなし)の形をしてるのが激しく謎。あるいは薔薇(ばら)かもしれない。
▲花が梅(うめ)のように見えるので、鳥は鴬(うぐいす)に違いない。
▲花は赤く塗ってあるので椿(つばき)だろうか。鳥はなんだろう??
◎昔のブログから、寺社の彫刻関係の記事一覧
http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?plugin=Tagging&tag=%e5%af%ba%e7%a4%be%e5%b9%bb%e7%8d%a3