家の周りやよく行く場所の六地蔵の造立年やらなんやらを調べています。
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所在地 葛飾区西水元・安福寺墓地前
造立年など 享保二十乙卯天七月建立飯塚真言講中
その他 地蔵一体ずつに個別の名称と種字が刻まれている(下記イラスト参照)
持物 下記イラスト参照
▲4番の種字は、手持ちの梵字の資料にはないもので、正確になんなのかはよくわかりません。見づらいのですが、ひょっとすると文字の上にチャンドラビンドゥと呼ばれる記号がついているかもしれません。だとすると後述する土浦市手野町の作例で「ライ」とされている文字と同じかもしれません。
▲3番の地蔵の種字部分を写したもの(写真をクリックで拡大されます)。右はチャンドラビンドゥの解説(説明が適当過ぎたのでちょっと書き直しました)。
安福寺から北へ 1Kmちょっと行ったところに、圓蔵寺がありますが、そこの六地蔵と「持物」に注目して比べてみると、このとおり種字が違っていることがわかります。>圓蔵寺の六地蔵はこちら
安福寺のは宝蓋を持った左から3番目だけが「ハ(伝統的読みはカ)」、ほかは短母音のイか長母音のイーで揃えてあるように見えます。
一方、圓蔵時のものは、ハが2体、イ(イー)が3体、かすれて読めないものが1体なので、おそらくハ系とイ系が同数ずつになっているのではないかと思います。
【土浦市手野町の例と類似する件】
安福寺の六地蔵の名前ですが、画像と重複しますが検索用に書きだしておきます。石自体が欠けていたり、よだれかけの影になっていたりで読み辛い部分もあるのですが、だいたいこうだと思います。
1. (इ) イ 天月地蔵 2. (ई)(イー) 人福地蔵 3. ह ハ 書衣地蔵 4. ई イー 天華(あるいは天業?)地蔵 5. ? ? 枳星(あるいは枳里?)地蔵 6. इ ハ 黒衣地蔵
梵字はユニコードにも入っておらず、パソコンでは書けない文字なので、梵字のもとになったデーヴァナーガリーというインドの文字で代用して書いています。ई イー と (ई)(イー) は発音的には同じ文字だと思うのですが、違う書体の梵字で刻まれています。
これらの名前で検索すると、土浦市手野町の六つの寺にある標石を紹介するサイトがみつかりました。
土浦市手野町にある寺院の標石について
http://arecore.blue.coocan.jp/teno%20rokkukaji.html
表中のお寺の名前をクリックすると、標石の写真も見られるようですが、梵字は確認できるのですが、地蔵の名前(表中の梵字主尊とあるもの)が刻まれているのかどうか、ちょっとわからなくて残念です。
梵字主尊というのが標石に刻まれているものなのか、あるいは別の資料からの引用なのかわからないですが、西水元安福寺の例ときわめて似ているので、何か関係があるのか気になります。
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