身の回りで見た六地蔵の造立年等を記録。六地蔵調査の一覧は>こちら
▲三郷市戸ヶ崎2丁目の、「道六神」内にある六地蔵。
道六神(どうろくじん)というのはあまり聞かないものなんですが、道祖神のことらしいです。三郷市戸ヶ崎二丁目のモロ商事という看板を出している建物の裏にありました(FOOD OFF ストッカーというスーパーマーケットのちょっと南)。六地蔵以外に、庚申塔や古い舟形の墓石、阿弥陀様や大師像がまつられているお堂などがある一角です。
以下は持物や光背に書かれている文字を読める範囲で。左からA〜Fです。
A 持物:錫杖と宝珠
左脇:延□□…辰年/右脇:三月吉日前谷講中
江戸時代で延のつく元号で、辰年があるのは延享なので、延享五年 1748年 のものだと思われます。前谷はこのあたりの旧村名です。
▲Aの像全体と文字の部分を拡大(クリックで大きな写真が出る、はず)。#あっ、写真が横倒しになってるかもですが、面倒くさいので気にしないで。お地蔵様ごめんなさい。
B 持物:両手で鉢?
左:前谷村/右:講中
C 持物:幢幡
左:前谷村/右:講中
D 持物:両手で鉢か香炉のようなもの
左:前谷村 施主/右:□□ん
E 持物:合掌
左:前谷村/右:講中
F 持物:宝蓋
左:延享五戊辰年/右:三月吉日前谷村講中
▲Fの像
どれも苔むした感じになっていて読みにくいのですが、AとFに造立年があります。特にFは「延享五戊辰年」とはっきり読める状態です(読みにくいと書いて更新したとたんに写りのいい写真が出てきました…笑)。
所在地:三郷市戸ヶ崎二丁目モロ商事裏
造立年:延享五辰年三月吉日(1748年)
前谷村講中
【その他写真】
▲建物の間の細い道を抜けていくと…▲お堂。中には木製の小さな厨子に入った仏像などが収められています。
▲シャガラ龍王とワシュキツ龍王の名前が刻まれた石。変わった形の台座は女陰の形を模したものかもしれません。石の裏側に造立年があり、たしかこれ自体は昭和期のものだったと思います(写真をとったはずなんですが、ちょっとみつからなくて何年だったか思い出せないんですけど)。
釈迦羅龍王神 南無妙法蓮華経 和修吉龍王神
釈迦羅龍王(娑伽羅、沙羯羅)は、善女龍王=清滝権現のお父さんです。善女龍王は女の身でありながら悟ることが出来たという話が法華経に出てきますね。
和修吉龍王は神々がアムリタという不老不死の妙薬を求めて海をかきまわすインド神話に出てくるヴァースキ龍のことです。曼荼羅山を攪拌棒にして、ヴァースキ龍を巻き付けて両側から交互にひっぱってかきまわしたというような話でしたね(おそらく性交と関係がある。山は男根、海が女陰)。
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