最近すっかり霊場巡りと六地蔵ブログになってますが、今回も霊場関連です。でも、めぐれる霊場なのかはちょっとわからなくて、ひとまず記録として書いておこうかと思います。
三郷市栄の香岩寺は、中川両岸新六阿弥陀の西岸四番札所(これは阿弥陀様の霊場でもちろん巡れるやつ)です。こちらの境内にも大師堂があって、宗派は浄土宗なんですが、境内に弘法大師堂があります。
扉にガラスが入っているので写真を移すと自分の顔ばかり写ってしまうんですが、堂内にはたぶん木造で着色された弘法大師像があります。右手に金剛杵、左手に数珠を持って椅子の上で座禅しているので間違いなく弘法大師です。そして、大師堂の軒下に掲げられた看板というか、標札というか、扁額というか(正しい呼び方がよくわからない)…そういうものに「東和霊場第一番と書いてあります。
この第一番っていうのが、○ヶ所巡りの第一番なのか、東和地区で最高!の意味の第一番なのか、そこがよくわからないんですよねえ。
ただ、こちらのお寺は浄土宗なのに、わざわざ弘法大師(真言宗の開祖)のお堂を建てているので、やはり○ヶ所巡りなのかなあと首をひねっています。
ところで、このお寺から600mほど南の路辺に大師堂があります。こちらはわたしが黒大師と呼んでいる瓦でできた黒光りする大師像のあるお堂で、成立年代はわからないんですが、中川の両岸に21ヶ所あるめぐれる霊場の11番です。黒大師(瓦大師)については別の記事があるのでそちらも読んでください(ここをクリックまたはタップ)。
丁寧に扉を開けて、中の様子を拝見しました。大師像そのものは黒大師の11番です。その傍らに、日付が墨書きされた木の札が納められています。このお札、よく見ると「東和霊場開山會」と書いてあるんですよね。
▲「昭和二十二年十一月二十一日 東和霊場開山會」と書かれた木の札。
これはきっと香岩寺の大師堂と関係があるはずです。最初は「東和霊場の○番なんじゃないか?」とも思いました。ある霊場の札所が、さらに別の霊場の札所に指定されていることはよくあることです。
しかし、この札には霊場の番号などはありません。お札を裏返してみると、もうほとんど文字が消えてしまっていて、写真では字が見えないような状態なんですが、肉眼で見ると一番上に यु (ユと読みます)という梵字が薄く見えました。
▲開山会のお札の裏側。がんばってコントラストを調整しました。 यु がうっすら見えるでしょうか。この文字は弘法大師の種字(シンボル)ということになってます。
念のために申し上げておきますが、お札はもとどおり丁寧に戻してきちんと扉を閉めて、ちゃんと手を合わせてからその場を離れました。
これは霊場巡りの案内ではなくて、香岩寺の大師堂の落成式(つまり開山会?)みたいな式典で頒布した護符なのかもしれないですね。
下の画像は「弘法大師のお札」でGoogleの画像検索の結果なんですが、一番上に種字を書いているものがいくつかヒットしました。
というわけで、結局のところ「東和霊場」がどういうものなのかよくわからないんです。めぐれる霊場ならばこのあたりに二番や三番があると思うんですが、残念ながらそれらしい大師堂をまだ発見できずにいます。やっぱり東和で最高の意味なのかな。
なお、三郷市の東和地区というのは、おおざっぱに言うとつくばエクスプレスの線路の南側全体のことらしいです。
◎三郷市自主防災組織連絡協議会(地図あり)
http://www.jishubousaikai.com/?page_id=684
○○地区などは町名と違ってその土地に住んでいないと分かりにくいものですが、こちらの地図を見ると少なくとも現在はこのあたりが○○地区と呼ばれているというのがわかりやすくまとまっています。
というわけで「東和霊場はめぐれる○ヶ所めぐりなのかどうか→今のところわからない」でした。今言えることは、「東和霊場」は昭和22年11月21日に開山したということくらいです。
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