寄生さんシリーズ
和名 アオスジヤドリバエ?
(ブランコヤドリバエかもしれない)
別名  
中国名
科名 ヤドリバエ科
学名
出現期  
食性 チョウやガの幼虫に寄生する 
採集地 東京都葛飾区

 
 
*0017  珍獣ららむ〜    [11/10/14-07:29:30]      
アオスジアゲハの蛹が液漏れするわけ
2匹目のアオスジも蛹になって数日たつのですが、
機能まで緑色だったのに、今朝みるともう真っ黒になっていました。
やはり脇腹からねばっとした液がもれてます。

そしてよく見ると、蛹のそばに2匹の大きなウジ虫状のものが、
もっきゅもっきゅと這っているのでした。はっ、やはり寄生バチ?!
2匹目は、終齢幼虫になる前に箱にいれて育てたので、
親が卵を生みに来るとすれば、少なくともそれより前。
珍獣の部屋でうみつけられたのか、拾ってきた時からいたのかはわからないけど、
芋虫のときから体の中にこのうにょうにょする子がいたのですかーっ!!
噂には聞いてたけど大変なものですねえ。
蛹になるまでなんともなく生活できてたのに、内部から食べられていたとわっ。
 

  *0017-01 珍獣ららむ〜   [11/10/14-07:39:36]      
  アオスジさんには申し訳ないのですが、すでに興味はウジ虫君に。
ううむ、見れば足もなく、芋虫みたいな吸盤状の腹足もなく、
布団でぐるぐる巻きにされたみたいな体のくせに、もっきゅもっきゅと良く歩くこと。
寄生バチ(いや、ひょっとして寄生ハエか?)って、
蛹の中で大人になって出てくるものだと思ったのに、
幼虫のうちから出て来ちゃうやつもいるのね。
餌場から離れたってことは、次は蛹になるのかな。

はっ、変化がおこるまえに写真っ!!
 

  *0017-02 珍獣ららむ〜   [11/10/14-08:50:58]      
  うにょうにょ

ああ、れいによってれいのごとくボケボケ写真……
手前の黒っぽいでっかいのがアオスジ蛹のなれの果てでございます。
 

  *0017-03 珍獣ららむ〜   [11/10/14-10:21:08]      
  ふうむ、するとこいつらと同じようなのが、1匹目のアオスジくんからも出てきて、
どっかへ這っていってしまったというのですかっ。
うーん、自然の状態だと、どこで蛹になるのかな。
やはりありがちなところで土の中?

それにしても、うまく寄生するものなのです。
3日くらい前までは、アオスジ蛹はつつくとお尻をふったんです。
寄生氏が二匹でがんばって動かしてたとは思えないので、
そのときはまだアオスジ蛹も生きていたのでしょう。
(今ちょっと、寄生氏2匹がアオスジの着ぐるみを
 中から操作してるのを想像してしまいました)

ちなみに寄生氏とは、寄生さんという意味なのです。
もちろんダジャレです。蛆と氏の。
蜂とも蠅ともわからないので……(なんとなく蠅な気もするけど)
 

  *0017-04 珍獣ららむ〜   [11/10/14-10:22:41]      
  関係ないけど先週うちの風呂釜が壊れてしまったのです。ぜんぜん火がつかなくなってしまいました。そういうわけで、今日はガス屋さんがオカマを取り付けにきてくれる日なので、家にいなきゃなのです。どんなオカマがくるのか楽しみです、わくわく。

ついでなので寄生氏をじっくり観察してやろうと思うのです。
とりあえず寄生氏のスケッチです。

寄生氏の肖像

上のような形で這い回るのでございます。
先細っているほうが頭で、豚鼻のような点があるのが尻でございます。
つつくと下のように体をちぢめてしまいます。
 

  *0017-05 珍獣ららむ〜   [11/10/14-10:23:30]      
  現在9:50です。書き込んでる時間とずれてますが気にしてはいけません。
テレホじゃないので繋ぎっぱなしにはできないのです。
1匹目の寄生氏が蛹化している模様です。
体をちぢめて俵型になり、動かなくなったと思ったら、
次第に色が茶色くなってきました。
俵型の蛹……ますます蠅っぽい感じがいたします。

2匹目も体をちぢめてます。
 

  *0017-06 珍獣ららむ〜   [11/10/14-10:24:14]      
  でも、蛹になっちゃったら、しばらく何もおこらないのです。
今日はおしまいなのです。つまんないのです。
  *0017-07 珍獣ららむ〜   [11/10/14-13:07:30]      
  ただいま10:30 です。
2匹目も茶色くなりました。おそろいで蛹中です。
揃いのしたくで蛹中です

上のほうから垂れ下がってる黒いものがアオスジ蛹のしっぽで、
右下に脱ぎ捨てられてるのは、アオスジ幼虫の皮でございます。
ちなみに、舞台は紙コップの中なのです。
 

  *0017-08 骨月伝吉郎    [11/10/16-05:42:51]      
  >自然の状態だと、どこで蛹になるのかな
ウジ虫なら土の中に潜って蛹化しますね。
蛹になる瞬間、見てみたい気がします。
ドラマですなあ、アオスジからうまれた寄生氏。

 
*0018  かめのこたわし     [11/10/14-13:17:11]      
紋白蝶の御子様に寄生したのは
コバエの大群でした、ハイ。
 大〜昔、妹と二人でば〜ちゃんちの裏畑にてキャベツを採集。
それにしがみついて必死に葉っぱ食べていた姿が非常に愛らしく、
「虫がわくからやめておけ」とのお告げは右の耳から左の耳へ。
ちまい青虫さまを虫かごに入れて、キャベツ入れて、毎日わくわく
・・・わくわく・・・わくわく、コバエ。
 いっとき、青虫は黒く見えるほどコバエ(成虫)に集られ、
のち、ブドウの房のようなものを背中に背負わされ、のち、
全身白づくめ。コバエの御子様達ですね。
 未だに、コバエとかハエとかが私に卵産み付けたらどおしましょ、
という恐怖が取り去れないのです。げに恨めしきは幼時の体験。。。
  *0018-01 珍獣ららむ〜   [11/10/14-23:52:30]      
  うわっ、背負わせ系のハエにやられましたかっ。
ハエも必死で餌をさがして卵うみつけてゆくんだけど、
芋虫に注目してるときにやられると、けっこうショックでかそうです。
でも、背中に卵しょってる芋虫ってのも、
芋虫には申し訳ないけど見てみたいですねえ(^^;

追記その1
 アオスジアゲハに寄生するハエは数種類いるそうですが、その代表的なものということで、ここではアオスジヤドリバエとしてみました。ほかのハエである可能性もあります。

 アオスジヤドリバエは、アオスジアゲハの幼虫が好んで食べるクスノキ・タブノキ・シロダモの樹の若葉に卵をうみつけるらしいです。アオスジの幼虫は葉っぱと一緒にハエの卵をたべ、体の中で寄生バエが誕生するという寸法らしいのです。
 なので、幼虫や蛹の外見からは、寄生されているかみわけられません。珍獣はなんど育ててもアオスジアゲハが蛆になってしまうのですが、これではアタリを選んで捕まえてくるわけにもいきません。数をこなして、成功例をゲットするしかなさそうです。

 また、芋虫の体に直接卵をうみつける寄生バエもいるそうです。卵は芋虫の体にしっかり貼り付いていて簡単には剥がれないそうです。読者の方より「幼虫(寄生ハエの蛆)は皮膚に接触している柔らかい部分から体内に侵入、いづれも宿主の蛹化直後の成長ホルモンに影響されて急激に成長、宿主を食い殺します」との情報をいただきました。

 宿主のホルモンの影響で成長するというのには、なるほどなあという感じです。蛆は芋虫のうちに出てくることもなければ、羽化後の蝶から出てくることもありません(蝶の腹は細いですから、蛆虫を何匹も寄生させておくスペースはなさそうです)。かならず蛹になってから数日後に外へ出てきます。


 
 
追記その2
 モンシロチョウの幼虫に寄生して幼虫の背中に黄色い繭をつくるのは、ハエではなくハチだそうです。これまた数種類いるかもしれませんが、代表的なものはアオムシコマユバチ(アオムシサムライコマユバチ)だそうです。ハチといっても3ミリ程度の小さな虫で、ぱっと見るとコバエのように見えるかもしれません。

 このハチはモンシロチョウ・エゾシロチョウ・モンシロドクガなどの幼虫の体に卵をうみつけ、卵からかえると体内にもぐりこんで、内側から肉を食い荒らすようです。蛹になるときは体を食い破って出てきて、蝶の幼虫の背中に黄色くて小さな繭を作ります。

 ところで、モンシロチョウには、スジグロシロチョウというそっくりさんがおりまして、幼虫の姿もこれまたそっくり。ところが、アオムシコマユバチはモンシロチョウの幼虫にだけ卵を生むそうです。それというのもスジグロシロチョウは産み付けられた卵を退治する方法を知っているので、産み付けてもムダなのだそうです。

 アオムシコマユバチを捕まえてきてスジグロシロチョウの幼虫がいる箱の中にいれてやると、仕方なく産卵するようなのですが、なぜか卵はかえりません。スジグロシロチョウがどういう方法で寄生バチの卵を退治しているのか、ずいぶんいろんな人が研究してるんですが、詳しいことはまだわかっていないようです。

 とにかく、そういうわけで野生の状態ではアオムシコマユバチはスジグロシロチョウの幼虫に卵を産み付けるということはないそうです。


 
追記その3
 アゲハの幼虫に寄生するハエとしてはブランコヤドリバエというのが有名だそうです。ブランコケムシ(マイマイガの幼虫)に寄生することからその名があります。上に紹介した寄生氏もひょっとするとブランコヤドリバエかもしれません。成虫を見れば見分けはつきそうですが、寄生氏の蛹はその後どうしたか記憶にありません。

 別の機会にホシホウジャクを育てた時、やはり寄生バエにやられたことがあります。この時は寄生氏の蛹をずっと持っていて羽化した蠅も見ました。残念ながら当時は蠅の見分けに大した興味を持っていなかったので、きちんと図鑑で調べたわけではないのですが、今思うと色や形がブランコヤドリバエに似ていたような気がします。

 今あらためて「アオスジヤドリバエ」という和名の虫を調べようとすると、ネット上にあるのは珍獣様の博物誌だけ。図書館で図鑑を二種類ほど見ましたがそれらしい名前はありませんでした。が、しかし、この名前は珍獣様の創作ではなく、昆虫の観察会で講師の先生から聞いたものだったような気がします。もしくは、執筆当時、検索して調べたんだったかもしれません。

 なんにせよ、成虫を確認していないので正体は不明のままです。

 


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