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三峯神社に犬借りに(埼玉県秩父市) |
ヤマトタケルが山犬に導かれて作った神社
三峯神社 埼玉県秩父市 秩父鉄道秩父本線三峰口から バスとかロープウェイを使って…何分くらいかかるんだ? [Yahoo地図で確認] メルマガで紹介した山犬(オオカミ)の話は、埼玉県秩父市の山の中にある神社にまつわるお話です。この神社は成立からして犬なんです。ええと、あれはたしかヤマトタケル尊が蝦夷征伐に来たときのお話。 タケルには景行天皇というお兄さんがいるんですが、この人はできの良い弟がねたましくて、
とかなんとか言ったかどうかはわかりませんが、とにかくタケル君はかわいそうに、東国で天皇に逆らっている豪族たちをやっつけに行ってたわけです。 そうしたある日、タケルは秩父の山中でとても美しい景色をみつけました。タケルがその景色に見とれてると、そこに「山犬」が現れました。山犬というのはニホンオオカミのことです。 タケルは山犬に導かれ山に分け入り、そこに、この美しい国を作ったイザナギ・イザナミの神を祀り、それが三峯神社のもとになりました。タケルを導いた山犬は、いまでも三峯神社のお使いとされています。 |
家来のTが、玄関にこういうお札貼ってるんですよー。三峯神社のお札なんですけど、あーた、三峯さんのお札といったら山犬の化身ですよ。それをこんなに汚くなるまで扱き使うのはいかがなものかと。
そこで、最近あまり良いことがないので、ちょっと無理して山犬様を取り替えに行こうってことになったわけですわ。 |
三峯さんは秩父の山の中にありまして、具体的に言うと秩父湖というダム湖の入り口から10kmくらい上ったところにあります。左の写真は秩父湖を写したものです。天気が悪くて、遠くの山なんか上の方が雲かぶってるんです。
これから行く三峯さんもかなり高いところにありますから、雲の中か、ひょっとしたら雲の上に顔を出してるかな?? |
車持ってない人は、秩父鉄道っていうのに乗って三峰口で降りて、ロープウエイを使う方法もあります。この写真はロープウエイ入り口。入り口といってもこの先さらに何百メートルか歩かないとたどり着かないらしいです(笑)
ちなみに、秩父鉄道の駅からも、ここまでかなりの道のりだったような気がします。たしか駅前からバスが出てたと思います(ひょっとするとそれは神社まで行っちゃうやつかな?)。 |
鳥居をくぐると、すでにここは三峯さんの領域なんです。見づらいでしょうが、両側に山犬の像があります。
下はその拡大図。狛犬とも違うし、おいなりさんの狐ともちょっと違うでしょ? |
山道を走ってたらこんなの見つけちゃいました。この建物は公衆トイレなんですけど、オウム信者と関係者は来るなって(^^;
いまどきオウムもへったくれもって気はするけど住民はきっと必死だったのだと思います。でも尿意と便意は非常時ですからー、トイレくらい使わせてあげもいいんじゃないかとー。 |
山道をぐねぐねぐねぐねぐねぐねぐねぐね進んで行くと、やっと三峯さん専用駐車場が。
ここいらへん、海抜何メートルあるんでしょう。わざと車を入れて写してみたんですけど、すぐそこまで霧で真っ白なのがわかるでしょうか。 これ、ただの霧じゃないんですよ。雲。雲の中に入っちゃってるの! ちなみに、駐車料は一日500円(普通車)だったと思います。
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駐車場についたからって安心しちゃいけないんです。ほらこのとおり。この先さらに徒歩15分…うおお。 |
ロープウエイだとどうかていうと、これまた降りてから少し歩かないと神社まで行けないらしいです。
三峯さんは高地で空気が薄いですし、あなどってるとかなりの難所ですよ。遊びに行く人はちょっと覚悟してね。 |
ここが三峯神社参道の正式な入り口でーす。もちろんここにも山犬様がおられます。下はその拡大図。
あばらが出るくらい細身で耳が大きいのが特徴ですね。 |
三峯さんにいる間はもうずっと霧の中でした。この写真をとった直後に霧の中から傘を差した人が現れたんですけど、これには写ってないですよね。それくらい濃い霧に満たされてました。 |
足のむくまま歩いて行くと、本殿ではなく国常立という古い神様を祀る立派なお堂の前に出ました。この神様は、たしかイザナギ・イザナミ以前の古い神様ですよね。
でもごめんなさい、お堂は写し忘れました。右の写真は石灯籠に掘られた鹿です。国常立って鹿となんか関係ありましたっけ? 下は狛犬です。ここだけ山犬ではなく狛犬でした。 |
そんでもって左の写真が三峯神社の本殿です。神社の規模としてはそれほど大きくはないんですけど、彫刻のたぐいが日光の東照宮もかくやというほど立派です。 |
これとか、龍だと思うんですけど、なんだかすごいひれついてます。あんまり変わってるので写して来たんですけど、なんなんでしょう、これ。まるでエリマキトカゲみたい。
ちなみに、彫刻の色は何年かに一度、京都の職人さんに塗り直してもらうそうです。塗ってから五年くらいたたないと本当の味は出ないとのこと。 |
それと、右の写真は本殿ではなく手水場の屋根にいたものなんですけど、下の、半端に鼻面が長いのは、たぶんバクだと思います。
その上の、何か吐いてるやつは、最初ただの龍だと思ってたんですけど、よく考えたらこれ「蜃」ですね。蜃気楼のもと。 蜃気楼を作っているのは海の底の大きなハマグリだっていう説もありますが、右のような龍の形をしたものが口から吐き出しているという説もあるそうです。 |
あと、こんなのも居るんですけど、下のはたぶん龍ですよね。上にいるのはなんでしょう。ちょっと拡大してみます。 |
これが拡大図。どうも鳥っぽいです。なんですかね、これ。いわゆる鳳凰とは違う気がするんですけど。 |
この山犬はどこのだったか……とにかく至る所に山犬の像があります。
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これは左の犬の相方。しっぽも長いし、これはもうオオカミというより狐っぽいですね?
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三峯神社は杉の林の中にたってます。霧に漂う杉の香りがたまらなく気持ちが良いです。
それから、犬 犬 犬 犬
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書き忘れてましたが、お札はちゃんとお返しして、新しいのを買ってきました。前のお札はTのママンが買ってきたものだそうで、もう10年ちかくお返ししてなかったらしいです。ほんとにお疲れ様。そして新しいお札(山犬)さんよろしくね。
そんなこんなで三峯さん旅行でした。ホントはそんな余裕ないほど大変で……でも三峯さんで犬をたぷり借りてきたから、ちょっとは頑張れるかなあ。
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