オポッサム
(お手紙より)


えりか様よりのお手紙
 こんにちは〜!はじめまして〜〜。
 早速ですが、チンジュサンのHPを見て、気になったことがあるんです。「ユウアン」っていう、猿の仲間?のことについて書いてましたよね?それって「オポッサム」の事じゃないですか?
 オポッサムって、敵がくるとしんだふりをするってどっかで読んだような気が・・それで、体つきも猿に似ています。
 写真も、メールにくっつけて送ります。
 なんとなく気になったので、メールしてみました(^^;
オポッサム
オポッサム

 
珍獣より
 えりかさんオポッサムの写真ありがとうなのね。
 オポッサムというと、カンガルーやコアラと同じく有袋類の動物ですね。たしかに原始的な猿の仲間にちょっと似ているかも。しかも、死んだふりまでするなんて、ユウアンの特徴と一致しそうだけど……

 でもちょっと待ってなのよ。
 オポッサムはアメリカ大陸の生き物なのですよね。
 『山海経』っていうのは2000年以上前の中国の古典なので、ユーラシア大陸とアフリカ(特にエジプト)あたりの生き物なら無理があっても取り上げちゃうんですが、新大陸の動物となると、ちょっと違うかなって感じです。

 でも、最近の研究によれば、もしかすると日本の縄文人などは、帆のついた小さな舟で島づたいに南米まで行き来してた可能性があるとかいうことです。
 たとすれば、古代中国の皇帝は、大昔から新大陸の存在を知ってたかもしれませんね。
 そういう話もかなり好きなんですけど、そこまで話を広げるには、根性いれて資料を集めないといけないかも。


 
 じつは山海経動物記を書くとき、珍獣なりに考えた謎解きのルールがあるので、この場を借りてちょっとだけ説明。

 答えの候補にあげる生き物は、原則として
1.ユーラシア大陸(特にアジア)の生物であること。
2.ユーラシアの国々に伝わる神話や伝説に登場する幻獣であること。

 ただし、古代中国人って、かなり遠くの国々と交流を持っていたらしいので、アフリカやヨーロッパの生き物でも、目立つ生き物なら、いくらか無理があっても候補にいれていいことにしています。

 地理的な距離からいうと、オーストラリアあたりの生き物にも候補を求めてもいい気はするのですが、あのあたりには国として中国に使者を派遣していたような古代文明がなさそうなので、とりあえず候補からはずして考えてます。

 
 
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