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画像準備中 (準備中のまま忘れたりして) |
メロンにはさまざまな品種があり、日本でよく食べられているものは、ヨーロッパ原産のメロンと日本のマクワウリを交配させて作った品種が多いらしい。いろいろなメロンを食べたら紹介する予定。予定のまま終わるかもしれないけど。
メロンについては>ここも見よ |
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マクワウリというのは、メロンという種のうち、中国や日本で栽培化されたものである。各地で独自に栽培されたため色や形の異なる品種がたくさん存在しており、地方語とにさまざまな名前で呼ばれていたが、岐阜県真桑村産のものが有名だったことからマクワウリと総称されるようになった。あまい瓜という意味で甜瓜(てんか)という漢名でも呼ばれる。
1962年、マクワウリのある品種と西洋種のメロンを交配させたプリンスメロンが発表されると、マクワウリ自体の栽培は衰退していった。現在でもわずかながら各地で独自の品種が栽培されている。 以下は古い文献に見えるマクワウリの記録を抜き書きしたもの。 ■『本草綱目啓蒙』江戸時代後期 マクワウリ■『和漢三才図会』江戸時代中期 瓜の類はそれぞれ異なっている。その用い方には二種ある。ひとつは果物として供するもので、甜瓜(まくわ)、西瓜(すいか)などがそれである。もうひとつは蔬菜として供するもので、胡瓜(きゅうり)・越瓜(しろうり)などである。
甜瓜(てんか)は諸々の瓜よりも甘いことからこの名がついた(甜は甘いという意味)。二、三月に種をまき、蔓になる。六月に黄色い花が咲く。六、七月に瓜が熟す。その種類は多く、丸いもの、長いもの、尖ったもの、平たいものがあり、大きなものでさしわたし一尺(30cm)、小さなものはひとひねりぐらい。かどのあるものとないものがあり、色も、青・緑・黄斑・粒斑・白いすじの入ったの、黄色いすじの入ったものなどがある。果肉も白いのと紅いのがあり、タネも黄・赤・白・黒がある。…以上は『和漢…』からの孫引き マクワウリについては>ここも見よ!
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マクワウリの品種 金瓜系のいろいろ 金マクワとか言われる皮の黄色いマクワウリ。形は俵型か、柄に近い部分がやや細くなった洋梨型。皮に条斑(すじ)があることも。果肉は白〜薄い黄色のものが多いようだ。金城、あかねまくわ、金銘、金太郎、黄球甜瓜、金俵、黄冠、金蝶マクワ(金皮)。銀泉甜瓜、銀閣甜瓜(金皮で緑または白の線)。福岡ではこの系統のものをお盆のお供えにするという。 南部金
上のカボチャのようなものもマクワウリ。南部金と呼ばれている。カボチャのような丸形で、皮は濃いオレンジ。緑の条斑がある。果肉の色はプリンスメロンに似た薄い緑。
形は俵型、または洋梨型で、皮が濃い緑。条斑があるものが多い。北海カンロ(北海道)、甘露(北海道・東北各地)、落瓜(愛知)など。皮が濃い緑で写真を見るかぎりでは白くブルームを吹いた感じの北海甘あじうり。皮が薄い緑色の網干メロン(姫路)など。 ほかに、コヒメウリなどという小さくて丸形、皮が白いもの(新潟で作られているらしい)をマクワウリの仲間と紹介される場合があるが、これは var.hime という別の変種だそうだ。新潟の新津市や村上市ではこれをお盆のお供えにする。参考>国立歴史民族博物館 |
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クリックで掌との比較写真 上の写真のものは茨城県龍ヶ崎産のもので品種名は不明。おそらく金真桑と呼ばれる品種の系統と思うが未確認。皮はすべすべで黄色。形は洋なし型。 |
マクワウリは甘い果物であると話に聞いていたが、写真のものを食べてみたところ、メロンよりも果肉が固く、洋ナシのような食感。写真のものはお世辞にも甘いとは言えず、キュウリにくらべればわずかに甘みがある程度。これがマクワウリ本来の味なのだろうか? そこで販売店(東急ストア金町店)に問い合わせたところ「摘果マクワなので野菜として漬け物などにして食べるためのものである」との回答だった。しかし、パッケージにはただ「真桑瓜」としかなく、品名だけ見たら果物だと思うのが常識的な判断だと思う。野菜として売るなら漬物用と表記すべきだ。とにかく甘くて美味しい果物のマクワウリを食べたいと思い、龍ヶ崎の農協にメールしようと思ったが、サイトにあった問い合わせフォームはエラーがでて使えない。この件に関しては非常にムカついている。
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なお、飯田さんによると、地元(千葉)ではマクワウリと呼ばれているものは皮が黄色くて、ナシウリのほうが甘いということである。そうかと思えば新潟あたりでは皮の黄色いマクワウリをナシウリと呼ぶこともあるようなので、呼び名に関しては地方ごとにまったく違っているということをあらためて実感する。 茨城県でもナシウリを栽培しているらしいことがこのへんに2004年の日付で書かれている。写真を見るかぎり飯田さんにいただいたナシウリとほぼ同じものに見える。 江西省総合購物紹介(中国語)には江西省の梨瓜について説明した部分がある。「江西省の"梨瓜"は中国の甜瓜(マクワウリ)の中でも珍品とされるものである。その色は白く、形は梨に似て、食べてみるとみずみずしい。重さは
1〜2 斤ほど。その大きさと形は有名な蘭州白瓜に似ている。蘭州白瓜(白蘭瓜)は甘くて蜂蜜のようで、果肉だけを食べて皮は食べない。江西梨瓜は皮の薄い瓜の仲間に属し、薄い皮を一緒に食べることで心地よい澄んだ食感をかもしだす。澄・甘・香の三点は江西梨瓜の特徴をよくまとめた言葉である。江西省上饒地区の梨瓜は、悠久の歴史を持ち品質が良いため、市場の需要に応えて普及しはじめている。江西全省で栽培されており、夏の主要な青果のひとつである」 皮の色が白く、皮が薄く、食感がよく、香り高い、味が澄んでいる、という説明が上に紹介した千葉県のナシウリと似ている。残念ながら写真はみつからなかった。「梨に似ている」と書いてあるので形は千葉のものより丸いのかもしれない(あるいは洋梨型か?)。
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ナシウリは香りも最高。 箱を開けた時からいいにおいがしてました。 収穫は8〜9月だそうです。 |
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見た目はこのとおり、ハグラウリそっくり。一瞬ただのハグラだと思って通り過ぎそうになったほど。値札に「カンロメロン」と書いてあるけれど、メロンと書かれていなかったら甘くない漬物用の瓜だと思われてしまいそう。 |
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やっぱりきれい。夏休みの色だなあ。 |
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