その他の蟲たち |
ヒテツ
蜚蛭 蜚蛭がいる。四枚の翼。(大荒北経) 蜚というのはゴキブリのことだが、飛ぶという文字と発音が同じなので、この場合、飛ぶ蛭(ヒル)という意味だろう。 タイホウ タイホウ、そのかたち蜂のよう。(海内北経) ホウは蜂の古字である。『楚辞』に「玄蜂は壷のよう、赤蛾は象のよう」とあり、『山海経』でも朱蛾・大蜂が並んで出てくるところをみると同じものを言っているのかもしれない。
郭璞によれば、蛾は大きなアリのことだという。『楚辞』に「赤蛾は象のよう」とあるが、いくらなんでも象ほどもあるアリとはスケールの大きな話だ。 もっとも、中国には鸞蜂という巨大蜂の伝説がある。重さ十余斤で、この蜂が集める蜜は碧色をしており、食べれば仙人になれるという。ハチとアリは体つきも似ている。朱蛾(赤蛾)は鸞蜂伝説の古い形かもしれない。イサゴムシ (大荒南経) 『山海経』にはイサゴムシ自体の解説はなく、ワク民と呼ばれる人たちが、これを射て食べるとある。 |
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